少し前に、いしだ壱成が入籍を発表した......
「スピード婚」もいいところだったが、彼なりのケジメと見る。ネット上では様々な意見を飛び交っていた。もちろん祝福の声も多かったけれど、前夫人との離婚の経緯や、今回のお相手が“未成年”ということもあってか、『キモい』等々といった幾分ネガティブな意見も、同じくらい見受けられた。
外見といい、言動を含めた中身といい、いしだ君は何か“あのまんま”歳をとった気がする。それこそまだ自身が未成年であったとき、地上波のドラマにバリバリ出演していた頃から、彼の時間だけ‥止まっている。
‥よくも悪くもオトナの男にはなりきれなかった。だから、彼女に対して「赤ちゃん言葉」を使ったりする。“テレビ用”とかではなく、紛れもなくアレは彼の「素」と見ていいだろう。『キモい』は、こうした言動からも起因していたと思われる。
まぁ、周りから持ち上げられる機会も多い、芸能界に生息する人間にはありがちだが、一歩間違えば、先のY口メンバーのようになっていたかもしれない。その点、今回彼がきちんとケジメをつけて籍をいれたのは、評価してあげても良いのではないだろうか。
言わずと知れた芸能人一家。そんないしだ君が「家族」をテーマとした作品に登場していたのが面白い。世にも奇妙な物語【にぎやかな食卓】がそれである。
平和に過ごしてきた高校生。志望大学にも合格をはたし、ここまで順風満帆にきた彼だったが、その日を境に人生が一変してしまう‥‥そういった物語。
実は彼が一緒に暮らしてきた家族は「レンタル家族」で、人材会社から派遣された“一社員”に過ぎなかったという、驚愕の事実を打ち明けられたのだ。ひとつ屋根の下、幼いころからずっと寝食を共にしてきた“家族”が、アカの他人と知ったとき‥‥いったいヒトはどんな想いに駆られるのだろう。主人公、いしだ君の演技が、まだ初々しい。
近ごろ、にわかにこうしたサービスの需要が多くなっていると訊く。レンタル家族の歴史は分からないが、さながら現実が「世にも」に追いついてきた‥といった塩梅か。