23日のオリックス戦を伝える戦績表を見ながら、ウットリしていた......
以下は先発・金子弌大を継いだ4投手、()内は、同日時点での防御率である。
公文克彦(4.13)→井口和朋(1.15)→宮西尚生(1.60)→秋吉亮(1.34)
素晴らしいとしかいいようがない。パ・リーグで今、これほど優秀な救援陣を擁しているチームはファイターズくらいだろう。とりわけ、この「1点台トリオ」の活躍なくして、ファイターズの上位進出は、絶対にありえなかったといっていい。
ひとりひとり見ていこう。まずは、井口......
今シーズンは出遅れてしまったが、昇格を待望していた投手。先のオリックスとの2連戦ではツーランを浴びた公文、翌日の試合では連打を喰らった有原航平の後を受け継いで、アウトを重ねた。相手の勢いを断ち切る、完璧な「火消し」ぶり。まったく同様なケースが19日の千葉ロッテ戦でも見られ、急きょ抑え役を担った試合(8日 対M)では、今季初セーブを記録した。
今だからこそ言えるが、ファームで投げていた頃、実績のある井口を他球団が欲しがっているのではないかと‥。杞憂に終わって、本当によかった。火消し屋・井口がいなければ、ファイターズは数試合を落としてしまっていただろう。
25日現在、リーグダントツの33HP(ホールドポイント)をあげている宮西尚生については、あらためて語るまでもないけれど、いくつかここでカレの凄さに触れておきたい――
先月28日のホークス戦から、失点をしていない宮西。驚くべきは、その内容である。7月7日の東北楽天戦から直近23日のオリックス戦までの6試合は、無安打‥‥しかも1イニングを打者3人ずつで斬る「パーフェクトリリーフ」を継続中なのだ。昨シーズンも安定していたが、今年はさらに上をいく安定感。8月中にも「12年連続50試合以上登板」到達が予想される鉄腕に脱帽だ。
昨オフの秋吉亮の獲得。個人的には、近年最大の“アタリ”トレードだと感じる。
ひと月近くの離脱がありながら、ここまで34試合に登板‥防御率1.30、17セーブを記録している。2敗を喫しているが、いずれも同点の場面から登板した試合で、実、いわゆる「セーブシチュエーション」での失敗は、わずかに一度だけ(5月15日 対E 浅村に同点弾)。盤石な守護神ぶりだ。
開幕当初の起用法をみても、秋吉にはゲーム中盤からの「右の強打者封じ」を主に任せたかったはず。一般的に、右のサイドハンド投手には左打者有利と言われる。ところがその左打者に対して打率.150と、右打者(.177)よりも抑えていた。‥このあたりにも今季好調の要因があるのではないか。
とある解説者が先日、ポロっとこんな言葉を口にしていたのが印象的だった。
(前所属のヤクルトは)よく出したな‥‥