どの世界においても「同期」というのはいいものだ.......
私事、しかも20年近く前の話で恐縮だが、新入社員当時「同期」が数人いた。普段は新卒をそんなに採らない業種なのだけれど、その年は自分含めて6名ほど‥異例の大量採用だった。
当然、みな歳が近いのもあって結束力あり、別々の部署になっても時おり会合したりして傷を舐めあったりだとか、「同期」のいる有難みを知った。‥‥ところが私の上司から言われた、この一言によって興ざめしてしまう。
(同期のなかで)お前がいちばん後れをとっている――
そういう目で全く見ていなかった私もたしかに「甘ちゃん」だが、客観的にみたら、いちばん会社に貢献できていなかったのが、そのときの自分だったのだろう。なにか一気に社会の現実に引き戻された感じ‥。仲がよかっただけに言われてショックもあったが、以後「同期」の彼らを今までのようには見られなくなってしまったのが、もっと辛かった。
‥前置きはこれくらいにしておき、上記の経験があるから多少気は引けるけれども、私も現在は一介のブロガー。読者に伝える役目がある。‥筆者がどうしてもここで触れたくなってしまったのは、他ならぬ清宮幸太郎のことだ。
同い年の村上宗隆、安田尚憲と比べ、明らかに後れをとっている――
というか、清宮の成長曲線がずっと「止まっている」うちに、両選手が追い抜いていった‥が、より正しい言い方か。ドラフト時の知名度ではふたりに劣っていた村上は、今や燕の不動の4番打者となり、また彼もそれに応えて圧倒的な数字を残している。
近ごろ、ロッテの安田も4番を任されるように。彼にかんしては「人材不足」の側面もありそうだけれど、それでも4番に座ってから効果的な一打も目立つ。立場(ポスト)が人をつくるとは、よくいったものである。
一方の清宮、打率は1割台半ばまで下がり、本塁打こそ3本(27日現在)で安田を上回っているが、どれも「出会いがしら」のような一発で、現実にそれがまったく続いていかない。
ボスが辛抱強い栗山氏ではなかったら、どうだろう。別の監督が、はたしてこれほどスタメンで起用していただろうか‥。おそらく、答えはノーだ。
逆の視点でいえば、少しでも成績が伴っていれば、あの指揮官なら、すぐにでも清宮に4番を打たせる(打たせたい)はず。だが、さすがの栗さんでも「今の清宮」では躊躇してしまう‥。そういうことではないか。
前週のホークス戦。凡打のあと、すぐさまベンチ内の小笠原道大コーチがアドバイス?を送るシーンが見られた。‥早いもので‟もう”3年目。年下の選手も、徐々に増えてきた。そろそろ攻守で一皮むけてほしいというのが、自分だけでなく、清宮に関わる多くの人の想いではないか。
都会育ちの「お坊ちゃま」にはないハングリーが成功の源?
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◇棚からぼたもち的な?金子弌大今シーズン初勝利
25日のホークス戦、劣勢のなか金子が3番手投手として登板。3回無失点投球でチームの逆転勝利を呼び込み、今季1勝目――
この金子の起用法が、何をどうしたいのか、いまいち分からない。ショートスターター兼中継ぎ兼、敗戦処理? こんな使われ方を、本当に彼自身が望んでいるのだろうか‥‥。先発し、2イニング(1失点)を投げて降板した11日のオリックス戦。昨年5勝をあげたオリックスが相手なだけに、殊更もったいない気がした。5,6回を投げて、きちんと仕事をしてくれるイメージしか、金子にはないのだが。
そもそもショートスターター戦法を用いて、昨シーズン、勝ちに結び付いた試合がどれくらいあっただろう‥‥。先発の頭数が足りなくて「苦肉の策」で用いるのなら解かる。しかし、幸いにして今年は揃っている。別名「ブルペンデー」とか、ますます意味が分からない(失笑)。むしろ、ただブルペン陣に余計な負担を加えているだけとしか思えなく‥。とまれ金子の起用法を検めていただきたい。
◇期待の新鋭「投手篇」
東北楽天が二軍の試合で使用している、仙台市の球場。新聞などでは「森林どり泉」と表記。‥‥しんりん ドリセン? 少しV6っぽいが、まさかね。
実、前々から気になっていたのだけれど、率先して調べたいほど好奇心が湧かず(笑)。前日ついにググったら【ウェルファムフーズ森林どりスタジアム泉】という正式名称らしい。‥‥というか社名どこにも入ってないやん「森林どり泉」だったら(笑)
このドリセンでチームの連敗を「7」で止めた、先発の吉田輝星が今季2勝目(26日)。7回、93球を投げて3失点で試合をつくり、前々回の登板では6回途中まで、なんと113球を投げている。少なくとも肩の方は、もうまったく問題なさそうだ。
ここ2試合では計10イニングを投げて、わずかに2与四球。課題の制球面にも向上のあとが見える。着々と一軍戦登板への足固めを始めた吉田輝‥‥。下位に低迷するチームの起爆剤となれるか。
なお同日の試合、3番手投手として登板した育成・長谷川凌汰(BC新潟)。無死満塁のピンチで登場するも、後続を2奪三振含む無失点で退け、吉田の勝利をアシストしている。育成選手のなかで支配下登録されるのが『いちばん早いだろう』と目されていた有望株。誰が見ても綺麗なフォームから繰り出される直球にキレが感じられる。昨年まで中継ぎを務めていた投手に故障者が多く出ているのもあり、今季中にあるかもしれない。