センテンス・オータム

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【激辛口】 斜め横からみた 「世にも奇妙な物語 2022.夏の特別編」 ※ネタバレご注意

読売新聞「試写室」にて『欲を言えば、総毛立つようなもっと怖いエピソードがあればと思ってしまった(道下航記者)』と、私と同じような感想を述べていた。本当にそう。「怖い」だけが全てではないけれど、なんか無難に攻めてる感じ。だから、自分が書くなら、『もっと攻めてほしい』か。コンプライアンスがナンボのもんじゃ。攻め立てた先に名作は生まれる。

 

1998年の【懲役30日】、2001年の【おばあちゃん】、2005年の【ネカマの男】のように、以前は各年に後の代表作があった。それがどうだろう、試しに昨年2021年は夏秋を通じ、パッと作品名が出てこない。‥おそらく大方の視聴者も同じだと思う。どれも印象が薄く、インパクトに欠けた。

ひとつでいい。マジで怖がらせたい・泣かせたい・笑かせたい。作り手の本気度が伝わってくるような作品を、本音を言えば頂きたいものだ。

 

 

では、さっそく今回の「夏の特別編」を振り返ってみるが、その前に、ストーリーテラーであるタモさんの元気なご様子に安心した(笑)。ほら、近年声もか細くなって寄る年波には勝てぬと感じていたところ、往時を彷彿とさせてくれるような艶があった。この調子で目指せ、傘寿のストーリーテラー

 

先の新聞記事でも取り上げられていたのが、山本美月主演の【電話をしてるふり】

 

冒頭『私はよくナンパされる』のナレーションで始まった当作品。これがなかなかインパクトあった。私含め、男という生き物はそうそうナンパされる機会は少ないが、いっぺん容姿端麗の美女になってこんなセリフを口にしてみたいものだ(笑)

バイク川崎バイク氏が描いた原作の方がどうなっているのかは分からない。それを踏まえてもらったうえで、いくつか疑問があり‥。「電話をしてるふり」は、携帯電話をただ耳にあてているだけでいいのか‥。つまり、通話代(通信料)は無料なのか?とかw、山本美月以外の人物が電話を手にすれば、亡き彼女の父親と繋がるという設定だったが、その際「スピーカー」にすれば彼女も一緒に会話することができたのではないか?  だなんて。私ってば、細かいコト気にしすぎ?w

 

翌日に控えた「父の日」にかけたのかは分からんけれど、ただ父娘の絆を再認識させただけの、これこそ無難に終えてしまった感。どうせなら迫真だった森口瑤子の「電話してるふり」演技を、もう少し拝んでいたかった。

 

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画像はイメージ(C)amazon

 

 

お次は、生田絵梨花主演の【メロディに乗せて】。‥やっちまったな(笑)

 

端的に言うと、脳内で流れ出るメロディに合わせた行動をとらなければ最悪の場合、死に至る、ヘンな病気に罹った生田と、その周辺の話。決して聴いてはいけない曲という、あの「オチ」を予想できなかったのは不覚?

まぁひと捻りあったし、ブラック?で締めくくったのは評価できるも、個人的にいちばん面食らったのは本編開始前、タモさん登場時に【The Fox】がかかっていたこと。放送日の昼間、人気のキッカケをつくったダンスを愛でた野球の試合を観たあとで、まさか世にも奇妙で同曲を聴けるとは思いもよらなかった!きつねの「ダブルヘッダー」である。 【きつねダンス】←で検索して、よかったら皆踊ってくれw

 

北山宏光主演の【オトドケモノ】。コレ、けっこう尺使ってたよね‥。

 

にもかかわらず、配達員?のエロいコスチュームしか、あまり印象に残っていないのだが(笑)。途中、カネに目がくらんだ妻のシーンは、例のパパ活議員を捩ったわけではないだろうが。

奇妙らしいっちゃ奇妙らしい設定と展開の仕方に、最後の落とし方。ただ、申し訳ないけど、全体引っ張りすぎでダレ気味だった。時代に乗っかった形の目のつけどころはよかっただけに、もう少しコンパクトにまとめられれば評価も多少上がったかと思う。

 

ラストは、有田哲平主演の【何だかんだ銀座】。コレも是非、原作を読んで確認作業をしてみたい。本当にこのようなストーリーなのか、ならば正直「ドラマ化」には不向きだったのではないか、と。

有田はほとんどセリフなし。ゆえに終始虚ろな表情に目がいき、特に笑えるシーンがあるわけでもなく、総じて鬱な作品だった。見せ場となるはずのラストシーンも、有田に喋らせなかったせいか若干掴みづらかった。

確かに、あのキモ系な役を演じたいという俳優はほとんどいないだろう。主演に芸人が選ばれたのもそのためだと思うが、有田が持つキャラ性を存分には生かしきれなかったのはもったいなかった。

 

けっきょく、22.夏の特別編も、後世に残るくらいまでの名作は生まれなかった‥‥率直に、そんな印象である。

 

 

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