【「コロナ禍」殺伐とした北海道日本ハム界隈】酔っ払い親父のやきう日誌《2020年7月15日版》

あとはツイートボタンを押すだけだった。

いささかスマホ入力が苦手な私。他者に乗り遅れまいと、予め『はむほー！』を入力しておき、勝利が決まった瞬間に「ポチ」するだけだった。‥なのに、それなのにまさかあんな展開になろうとは。

リリーフエース・秋吉亮が喰らった、ロドリゲスのサヨナラホームラン。吉田正尚を打ち取りツーアウト、ランナーなし。ここで入力完了。点差は2点あってまだ完全にリラックスしていた。その時点で、サヨナラの「サ」の字も出てこなかったのである。

つくづく野球はゲームセットの瞬間まで何が起きるか分からない。ふとスマホに遺された『はむほー』の画面に目が行き、やたら虚しかった。

この敗戦を皮切りに、先週から続くファイターズの醜態はなんなんだろう‥‥。攻守走すべてに脆く、バッテリーミス、サインミスも目立ち、おまけに走られ放題。敗けるべくして敗けている。

先のオリックス戦ではミス連鎖で「6連戦」の悪い方が出てしまった印象。さりとて観客をいれたホーム、札幌ドームの試合でもその「負」の流れは全く変わらない。凡ミス判断ミスがことごとく失点に結び付き、頼みの打線も繋がらず‥‥

少なくともファイターズにかんしては、まだ観客を迎えるのが早かったのではないか。とても人さまに観せられた野球ではない。

おもえば公文克彦に初めて黒星がついた試合だってそうだろう。それ自体にはガッカリしたが、なんでもない内野ゴロをカバーリングの悪さでヒットにしてしまったり、自身の緩慢な守備でみすみす三塁走者の生還を許したりと「庇いきれない」部分もあった。

私の愚痴はまだまだ続く。なにせ一週間分だ。不快に思う方はそろそろ退散しておいた方がいい。

‥サムライ選出の山本由伸と、互角に渡り合ったドライチ左腕・河野竜生の好投。彼を見殺しにした貧弱な打線。揃いに揃って打者陣は不調で、やはり、4番は肝心なところでは打たず。

打線の組み替えも空回り気味で、バントすら満足に決められない。春季キャンプで一体何をやってきたのか。コロナ禍は言い訳にならない。条件はどこも一緒なのだから。

あと、チーム編成の悪さもここにきて際立つ。オリックスなどが助っ人をフル活用させているのに対し、ファイターズの外国人は試合に出たり出なかったり。‥現時点で不調とはいえ、王柏融をベンチで眠らせたままにしておくのはもったいないだろう。これではなかなか調子も上がってこない。‥とはいえ、今の彼には守るところがないのだけれど。

清宮幸太郎と中田の併用というのもどこか腑に落ちない。守れるポジションがまるで被る両者を、今後もこんな「どっちつかず」の感じで起用し続けていくのだろうか。

必然、清宮の一塁守備に、あまり上達のあとは見えない。中田がFA移籍に至らなかった時点で分かりきっていたこととはいえ、このまま清宮を攻守で「並」な選手に終わらせてしまったら、Fs球団は他チームに顔向けできない。

例年この季節に率を落とす近藤も本調子からは程遠い....

◇宮西打たれろー

今後、徐々に観客の数を増やしていくと訊くが、この特殊な環境下をファイターズを「味方」にできなかった。

通常「完全アウエー」となる仙台での東北楽天戦。ここの「圧迫感」は客として参加していても息苦しくなるくらい凄いのだけれど、無人のスタンドならホームもビジターも、そこまで気にならない。まず、このカードにあっさりと負け越し、14日の千葉ロッテ戦‥。

ロッテといえばファンの「大声援」、一体感あるリズミカルな応援が特徴的だ。それがコロナ禍によって封じられ、ひとつの「武器」を無くす形の格好となったロッテだが、今のファイターズ相手では全く問題なかった。昨シーズンから幾つ、このチームに敗け続ければいいのか。いい加減勘弁してほしい。

大声も出せない、いつもより静かなスタンドでは、観客の声も通ってしまう。先週のオリックス戦で投球中の宮西尚生に向けられた「野次」が端を発し、試合が一時ストップするハプニングがあった。

コレによってかは定かでないが以後、『大きな声を出しての声援は試合進行の妨げになる』と、球場アナウンスの仕方も微妙に変わった。決して「飛沫」が原因ではなかったのは、タイミング的に見ても明らかだろう。‥‥まぁ旧近鉄バファローズの本拠地、藤井寺球場では選手への心ない野次など度々見られる光景だったが、いかんせん時世が悪い。《了》