交流戦最終カード以来、3勝2敗1引分けでトータルでは週間勝ち越し達成も、いささか後味は悪い‥。
まさに「終わり良ければ総て良し」の逆バージョンだったのであるが、そのあたりも含め簡単に振り返っていこう。
15日の千葉ロッテ戦。中盤にファイターズが逆転に成功。終盤追い上げられるも、かろうじて逃げ切った。これで田中正義が節目の20セーブ到達。
田中正にかんしてはボールに力があるのは前々から分かっていたけれども、とにかく、1シーズン投げ抜いてくれるのか、それだけが不安だった。おそらく他のファン方も同じだと思うが、なにしろプロ入り7年間で18試合が最多登板だった投手‥。そんな田中正が21日現在、39試合に登板して20セーブ8ホールドの、獅子奮迅な活躍を見せようとは‥。
チームでは数年来懸念材料のひとつであったクローザーに収まってくれるとなれば、我々はもう近藤健介(彼の人的補償)と「交換トレード」の感覚である。ゲーム終盤で投げる池田隆英との「創価リレー」も近ごろハマりつつあり、だんだんと青のユニフォームもサマになってきた、新守護神が今はまぶしい。
(C)amazon ファンの合言葉は「正義執行」
16日、17日の同戦はポンセとマーベルの両助っ投が勝ち星をあげ、同一カード3連勝を飾る。前者はノーヒットノーランを達成したとき以来の、約1年ぶりの白星。バットでも活躍をみせた捕手・古川裕大とのコンビがふたたび冴えわたった。
少々うがった見方をすれば、これからの時期の外国人には期待ができる。皆、来季の契約を勝ち取ろうと必死になるからだ。上記2外国人投手もファイターズを退団したところでメジャー復帰できるかは極めて微妙なここまでの成績であるし、今のままならチーム残留すら、けっこう危うい。したがってこれからの登板には彼らの人生がかかっている。
それは野手のハンソン、アルカンタラにも言えることだけれど、現段階でファームにいるとなれば立場は相当に苦しい。はたしてどの外国人選手が来シーズンの契約を勝ち取れるのか‥‥。もうそういう時期にまで来ている。
18日からは敵地で首位・オリックスとの三連戦。以前にも記したようにリーグ戦では比較的競っているカードだっただけに今回も期待を寄せたが、結果は2敗1分け‥。
三連戦、ファイターズの1点→1点→0点に対し、オリックスも1点→2点→1点と、両軍極度の得点力不足に泣いた。それにもかかわらず勝敗のうえでオリックスが「完勝」なのは、やはり首位と最下位チームの地力の差か。
ひとつ気になるのは松本剛と清宮幸太郎の打撃不振。松本は当該週間24打数3安打。3試合無安打に終わったオリックス戦では再三チャンスで打席が回ってくるも、いずれも凡退に終わった。清宮にいたっては同19打数1安打、本塁打 打点ともに0。‥主に上位を任される打者がこの塩梅ではさすがに厳しい。
首位相手にQS達成の上沢直之と伊藤大海に加え、20日の上原健太も9回無失点「完封」投球。圧巻の投球を見せた先発投手陣に、報いてあげることができなかった。
上位浮上には打線の奮起は不可欠。下位チーム同士との対戦が続く今週は、よりダイレクトに順位争いにかかわってくる。とにかく、まずは最下位脱出に向けて、もう一回見せ場をつくってほしい。