センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

世にも奇妙な話.2018 【半分、成りすました男】

まだアルバイトを探しまくっていたころの話.......

 

 

某求人誌の終いのほうに、文通相手を探すような企画があった。一見古臭い「文通」といっても昭和時代のものではなくて、わりと平成中期‥インターネットが隆盛になる少しだけ前の話である。

詳しいシステムは忘れてしまったが、たしか希望者は文通相手募集の旨を紙面に載せてもらい、それを見て気になった人が、まず編集部宛に送る。編集部を経由してから、自分の元に手紙類が一式送られてくる‥といったような流れだったと思う。

 

幸運にも掲載された私の元へ、結論からいうと“応募者”が殺到する。ハッキリ言って「勝因」があった。

所詮若造のフリーター風情が胸を打つ文章を書いたところで仕方ない。かといって笑いに走るのも、求人誌でなんだかなぁ。そこで私はちょっとインパクトのある「ペンネーム」にする作戦に打って出た。『この人に手紙を送ってみたい』『あぁ、あなたと文字のやり取りを是非してみたいわ』おもわず貴女?が心ときめかす‥‥そんなペンネーム。

 

実は以前からひそかに温めていたことがあって、それを繰り出すなら今、まさにそのタイミングだと思った。‥長い年月を経て、ようやくここで披露してみよう。貴女のハートを鷲掴みにした「ネーム」、筆者の仮の名を.......

 

 

 

丸野内豊

 

言わずもがな、竹野内豊のパクり。

都内在住「丸野内豊」(21)とは、一体どのような人物なのだろうか‥。ファンでなくとも、なかなか気になるところであろう。我ながら、抜群なネーミングセンスである。

当時からして“本物”は若い女性を中心に人気があったし、何を隠そう私自身も彼のファン。その少し前だったかに、手紙ではないが「メル友」をテーマにしたドラマの主人公も演じておられ、貴女の想像を掻き立てるにもう十分な、いかにも色男臭ただよう‥竹野内もどき。

 

 

「WITH LOVE」 ?ONCE IN A BLUE MOON 長谷川天イメージ・アルバム

 

 

私の読み通り?想像以上に手紙をくれる人たちがいた。‥もしかしたら、それが普通なのかもしれないが、掲載された経験を持つ他の人に意見を窺ったことがないから分からない。でも事実、10通近い手紙のなかで「丸野内」に惹かれたという方も数名いらしたし、先ほど“手紙類”と書いたのは、中にはまだ一度も会ったことのない私に、写真付き・匂い付き?で送ってこられる方もいて、やはり「丸野内」効果は絶大であったように思うのだ。

 

そのうち、何人かとお会いしたが、こんな男でごめんなさい。ただ、その中の一人とでも真剣に向き合っていたら、今ごろ私は独身ではいなかったのかもしれない‥。半分、豊さまが繋いでくれた出会いを棒に振ってしまったのは悔やまれるが、まだ遅くはない。「丸野内」は、ここにいる。 逃げも隠れもしない。憶えている方がいたら連絡がほしい。あのときの手紙の続きをしたためたい.......

 

 

何度か書いているが、いつも実話。文通相手を探すような場所は、もう平成も終わる世にはなさそうだけれど、けっこうドキドキする。「世にも奇妙な物語」内【おじいちゃんの恋文】という作品で、主演の大滝秀治さんが手紙の配達員を外にまで出て待ち焦がれているシーン‥。あれ、すごい解る気がする。あの心境を味わえない現代人方が、いささか気の毒。

孫に成りすまして女学生と文通をしていた大滝さんと、竹野内豊に成りすましていた私は、相通ずるものがある(?)。当然、私のほうには無理があったけれど、きちんと孫に成りすませてしまうところが、奇妙作品。ラストが意外と綺麗な形で締められていて、けっきょく本作品最大のオチが(薄っぺらな)神様役のタモリだったという‥(了)

 

 

《TOPIX》

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