たとえるなら、ドラゴンクエスト‥‥。現実社会での嫌な出来事を忘れ、まるで「冒険」に没頭していたかのごとく、それは私にとって、幸せな時間であった。
海外ドラマ【プリズンブレイク】の 一気見!
SEASON5までの長い、長い道のり。‥おかげですべてを見終えるのに、一か月近くも要してしまったが「間」を空けずに、あのスコフィールドたちの大冒険を連続して拝めることの悦びの方が勝った。
当初ドラマの感想を綴ろうかとも考えたけれど、今更感ありありだし(日本で流行っていたのは10年以上前らしい)、それに長すぎて、もはやどこから語ればいいのかわからない(笑)
ならばここはひとつ、詳しい内容やあらすじなどは割愛させてもらい、作品を彩った名キャラクターたちについて、超独自な見解を述べてみたいと思う。全国にいる根づよい【プリズンブレイク】ファンの皆さま、どうぞお手柔らかに――
ゾクゾクするオープニング
Prison Break Theme (01/31)- Main Titles
知能指数の高さが売り、本作の主人公。いつも眉間に皺を寄せていた印象で、全話を通じても、笑顔を見せたのは数えるほどだった気がする。たしかに囚人らしからぬ切れ者タイプではあったが、なんといっても彼は「強運」の持ち主だった。その最たる例が、フェルナンド・スクレと同房になれたことだろう。マイケルのよき理解者であり、見かけによらず人格者でもあるスクレの存在なくして刑務所からの脱獄‥すなわち、この物語は成り立たなかった。
あらためて振り返ってみてイマイチ理解できないのは、のちにマイケルと結婚したサラ・タンクレディ。刑務所内の医師であった彼女を、なぜ、あれほどまでに愛していたのかということ。終盤になるにつれ、二人の恋の炎は、いっそう燃え上がっていった。
たしかにマイケルはシーズン1で危機から救ってくれたし、二枚目だし、サラ側が特別視するのは解かる。‥けれども、彼女は彼に、何をしたというのか。マイケルにとって、もともと彼女は「駒」のひとつに過ぎなかったはず。IQ200もある冷静沈着な男が、サラに激しく惹かれたキッカケとは一体何だったのか‥‥その辺をもう少し、詳しく知りたかった。
でなければ、最後の最後で裏切ったとはいえ、最初の脱獄を全面的に協力してくれたのにアッサリと捨てられた美しき若妻、ニカ・ヴォレクがあんまりではないか。
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◇リンカーン・バローズ
タカトシ風に突っ込むなら、不死身か!
死にかけた回数数知れず‥。胸に弾丸を浴びても、電気椅子に座らされても、そのたびに生還。とうとう「完走」までした強靭な生命力は、大したものだ。それが母性本能をくすぐられるのか、どんな場に置かれても常に“女には不自由していない感”が、若干鼻についたけれど(笑)
◇ブラッド・ベリック
フォックスリバー刑務所の刑務長。ある意味、いちばん“変貌”を遂げたのは、この男ではなかったか。シーズン2まで見て面白くないからと、以降のシーズンをご覧になっていない方はもったない。ことべリックにかんしてはシーズン3から、本当の「見せ場」がある。筆者もシーズン2まで、彼のことが大嫌いだったけれどもw、アレで見方が変わった。
◇セオドア・バッグウェル
なんか初回登場時から、異様な雰囲気を醸し出していた、通称・ティーバッグ。私もあとで知ったのだが、かなりの人気キャラだった模様。彼の高い人気は、おそらく作り手も予想外なのではなかったか。いつしか主要キャラのひとりに成り上がり、シーズン5まで“生き残った”のも、そのためかと思われる。‥だとすれば、同じ脱獄犯のなかでも早々に天に召されたアブルッチとトゥイーナーは、あまり人気がなかったのか!?
1~5で見た目が一番変わったのは彼
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吹き替え版でみるティーバッグは、マイケルを独特なイントネーションで『か~わいこちゃ~ん』などと呼んだりする。これがなかなかクセになる(笑)。同じ声優(若本規夫)というのもあるが、最近【サザエさん】に登場する穴子さんが、凶悪犯のティーバッグが喋っているようにしか聴こえず‥。たしかにオンリーワンは個性は、本作でもピカイチだ。《了》