絶賛放送中の石原さとみ・亀梨和也W主演の【Destiny】はあいにく視ていないのだが、My Little Loverの同名の曲が主題歌として使われた【WITE LOVE】は わりと熱かった。
コレがおもしろかったのは「メル友」が織りなす ラブ・ストーリーだった点。もともと面識のある有名音楽プロデューサー(竹野内豊)と、ごくごく一般的なOL(田中美里)がそれぞれ正体を隠しながら、メールを通じて、だんだんと距離を縮めていく‥そんな内容。
マッチングアプリ隆盛の昨今、ネットを通じて運命的な出逢いをはたした男女も多いことだろう。しかし、運命的な出逢いは何も男女に限った話ではない。新庄監督とめぐり逢った鈴木健矢も、そう言えるのではないか――
(C)amazon 一方OLに恋した及川ミッチーはストーカーに変貌
監督の思いつき‥もとい閃きでアンダースローに転向後、新庄政権発足後の3年間で計100イニング以上を投げ、勝率5割を上回っているのは伊藤大海の他に、鈴木だけである(6日現在)。
今シーズン初勝利をあげた3日のオリックス戦は、6回途中までを投げて1被安打無失点の好投。打たれそうで打たれない‥。逆の視点で、敵は打てそうで打てない‥。最速でも130キロ台前半の直球は速いボールに目が慣れた現代打者に「遅すぎて」アジャストできないのかと、最初は思っていた。
ところが彼の投球をよーく観ていると、カーブの球速が90キロ台。ストレートとの球速差は実に40キロ近くにも及んだ。こうした「緩急」で打者を牛耳る投球スタイルは、我々世代では鈴木とタイプこそ違えど、オリックスで一時代を築いた星野伸之を連想させる。まさしく、投球術の勝利であった。
世界でも希少なアンダースロー。以前にも渡辺俊介、牧田和久と侍ジャパンにも比較的選出されやすい。巨人に渡りローテを死守している高橋礼も現在好調なようだが、鈴木も夢はデッカク、まずは今秋開催プレミア12での代表入りを目指して、いっそう名を上げていただきたい。