センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

日記的なもの 映画【シークレット・ウインドウ】

大晦日、クソつまらない紅白は視ず、ほぼ「ガキ使」を視ていた。

 

しかしながら、なぜ【栄光の架橋】がトリだったのだ?これにするなら、せめて(翌年に東京五輪を控える)2019年だろう。相変わらず迷走中の紅白だ。

ガキ使もガキ使で、浜ちゃんのメイクが人種差別に値するだのなんの、ベッキーへのタイキックが可哀想だの、後日にいろいろと書かれていたが、こちらは相変わらず笑わせてもらった。‥ここではあえて詳しく触れないけれど、自分がベッキーの立場なら、あの罰ゲームは「おいしい」と感じる。やはり、そこは男と女、捉え方の違いだろうか。

 

 

‥さて、本題にいこう。ガキ使では、個人的に何やらとても“懐かしい”演出があった。スタジオ出演者がポイントで二択を迫られ、その返答いかんによって物語が分岐していくという、ドラマ仕掛けのもの。

‥見覚えがある。元ネタはわからないが、僕はたしかにコレと似たものを視た記憶が、以前にあった。あっ、

 

 

ダブルキャスト‥‥(!)

 

 

まさにプレーヤーの選択によってストーリーが委ねられる、通称「やるドラやるドラマ)。90年代後期に発売された、テレビゲームである。発売頃には手にし、何回もトライしたが、僕は無数にあるエンディングのなかで、どうしても「ハッピーエンド」だけは、拝むことができなかった。

‥あまりに視られないものだから、しまいにはわざと「バッドエンディング」にしたりしてふざけたり、いつしか、ゲームそのものへのやる気も消失していた。それが、あのガキ使を視聴しているうち、当時の記憶が甦ってきた。

 

そういえば、ダブルキャスト‥‥ミステリアスなヒロインの赤坂美月とは、けっきょく何者であったのだろうかーー

 

 

「やるドラ」攻略シリーズ ダブルキャスト 公式ガイド (The PlayStation BOOKS)

 

 

便利な世の中になった。【ダブルキャスト】で検索したら、すべてのエンディングを収めた動画をアップしている、ずいぶんとご丁寧なユーザーを発見。主のプレイ動画を正月から視聴し、僕が成しえなかった、約20年における謎が氷解したのである。

 

結論からいうと、赤坂美月は「二重人格」。‥まぁエンディングの仕方によって、それも変わってくるのであるが、ハッピーエンドの場合の彼女は、どうも、亡くなった姉の凶暴な人格が時おり顔を覗かせ、それがプレーヤーたちを追いつめていた、らしい。

 

なるほど、だからダブルキャスト‥。よくよく考えてみたら、タイトルで察しがつきそうなものなのに、こんな齢になって全貌に気づくとは、我ながら情けない。あらためて映像を視たけれど、20年前のものとは思えない、なかなか凝った作りだ。赤坂美月の“もうひとつの人格”に、おもわず恋をしそうになる。

 

もうひとつの人格‥‥

 

 僕はこの手の物語が好きだ。人間は生まれながらに、状況に応じて演じ分けている。大抵は、これを“コントロール”する理性が自分にあるのだが、制御できなくなってしまう人間も、稀にいる。自分は一体何者なのか、どの人格が本当の自分なのか‥解らない。

ジョニー・デップ主演の映画シークレット・ウインドウも、別々の意識を持った、いわば、ふたつ人格の闘いである。 

 

 

シークレット ウインドウ (字幕版)

 

 

映像のトリック‥。我々はまんまと騙される。冒頭に登場してくる男が、あたかも本当に存在するかのように。男は、なんてことはない。ジョニーが頭の中で生み出した“もうひとりの自分”なのであって、その姿は彼にしか見えていない。他人の目から見れば、“一人芝居”でもしているふうにしか映らないはずなのだけれど、終始、彼の視点で描かれているから、そうなってしまう。

 

作り手の側からすれば、このトリックをどこまで引き延ばせるか‥だが、勘のいい方なら、わりとすぐに気づいてしまうだろう。したがって、“ジョニーのちがい”をそこに見出そうとするのだけれど、眠りから覚める演出が幾度もあったり、いちいち解りやすい(笑)

 

タイトルの由来は『男の頭のなかを覗く、秘密の窓』から来ているそうだ。主人公の場合は作家という、創作関係の仕事に従事しているため、他人より「多重人格」になりやすかったのかもしれないが、そうした面は誰でも持ち合わせている。

問題はそれを“コントロール”できなくなってしまうこと。万が一、自分の中に潜んでいる悪魔の顔に負けてしまったら、凶悪犯などにもなりかねない。‥厄介なのは、普段は負けるもはずないのに、落ちているときや弱みにつけこもうとしてやってくる、悪魔‥。劇中のジョニーはその悪魔に、結果的にはやられてしまった。

 

もうひとりの、凶暴な自分。しかし、これを“意識”していうちはまだ大丈夫だ。本当に恐ろしいのは、完全に精神を支配されたときの自分。殺人すらもいとわなかった赤坂美月や【シークレット・ウインドウ】でのジョニー・デップになる可能性を、頭ごなしに否定することは、誰もできない。

  

 

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