某市の市職員の初任給、高卒が約16万‥‥大卒が約19万円か……
なるほど、悪くはない額だ。うちの親がコレにならせたかったのも、今となってはよく解かる。結婚相談所やコンパなどでも、堅実な「公務員人気」が近年上昇してきているそうだ。
コンパで思い出した。保育士という職種はなかなか異性との出会いがなくて困っているというのを、以前、ヤホー知恵袋か何かで見た覚えがある。あのとき知り合った保育士‥‥そういえば既読スルーのまま(笑)。自由業バンザイ!
‥‥とまぁ、私なんかの話をしても仕方ない。おそらくコンパでも大人気なのであろう、野球選手の話をここからはしたい。日本ハムの選手の年俸一覧を見た感想を述べる(年俸はすべてサンスポ調べ)。
育成枠入団の海老原一佳。彼の年俸が260万円也。ということは公務員の初年度の年収と、だいたい同程度になるのか‥。寮住まいならこれで食べていけないこともないし、シーズン中にしか給料が支払われない独立リーグの待遇と比べたらはるかにマシ。だが、本当に「野球選手」としての実感をするのは、やはり最低年俸(440万)が保証される支配下選手となってからだろう。
一方、外国人を含めてチームの“頂点”に君臨するのが、2億8000万の中田翔。
ていうかマジで?
たった今知ったのだけど、8000万円も上がったの彼‥。2割6分5厘のホームラン25本で? ‥ほんと、良い球団に入ったなぁ中田。他の球団じゃこんなに上げてくれないぞ(笑)。それとも一般の企業同様な「キャプテン手当」のようなものが付いたのだろうか。
以外には、近藤と西川、上沢といった辺りが4000万強、大田&公文の元ジャイアンツコンビが2000万強の大幅増を勝ち取っている。昨シーズンのAクラス入りは、彼らの活躍があってこそ。妥当な数字だ。
しかし、ひときわ目を引く鶴岡慎也の3000万アップというのは、いったい何なんだ(笑)。まぁ契約上の問題の何かかとは思うが。‥‥今年は正捕手候補だった清水優心が出遅れるとの情報も入っている。いっそう頼んだぞ、ツル!
年俸半減でロッテに移籍したレアード
連載企画【私と平成ハム6】
◇名護の怪物
手元に資料がないのが惜しい。
春季キャンプ中のフリー打撃の際、球場近くの名護湾にまで届くアーチを連発していた、怪力の男‥。嘘のような本当の話。男の名をバーナード・ブリトーという。筆者と同輩なら、その怪物級だった飛距離ともに、ご記憶されている方も多いかと思う。
と、毎年キャンプの時期になると彼のことを思い出すわけだが、ユニークなエピソードは他にもある。彼は1995年のシーズン途中に来日し、ファイターズの一員となった。実はその前に、千葉ロッテなどの複数球団がブリトーを調査していたものの『あの粗い打撃では日本で通用しない』『三振が多すぎる』との理由で、いずれも獲得を見合わせていた。
結果、それで招き入れたのが“超大型扇風機”のピート・インカビリアだったという、ロッテファン方には笑えないジョークはさておき、ファイターズも実情は、不振つづきで契約を打ち切ったティム・マッキントッシュの穴埋めとしての獲得。そのブリトーが、他球団のスカウト連中を後悔させるほど、来日直後から打ちまくったのである。わかりやすく、マッキントッシュの成績と比較してみよう。
マッキントッシュ:56試合 42安打 打率.220 本塁打3 打点15
ブリトー:56試合 67安打 打率.313 本塁打21 打点50
‥そう、両助っ人の出場試合数は奇しくもまったく同じ。マッキントッシュは、ブリトーの秀逸さを、より引き立てることとなった。130試合(当時)フルに出ていたとして換算したならば、実に48本塁打という数字がはじき出される。
もし、シーズンの最初から彼がいたら、その年の順位、ファイターズは4位よりも上にいけたのではないか。参考までに同年のキングは、ホークス・小久保裕紀の28本である。
この話もけっこう面白い。当時のガイドブックから引用してみよう。
8月始め、ロッテとの札幌、旭川遠征のときだ。2試合で2ホーマーずつかっ飛ばしたとき、報道陣から、北海道は好きなの?と質問され『好きも何も、今自分が日本のどこにいるのかもわからないよ』と答えたのには笑わされた
いかにも南国が似合うブリトー(ドミニカ出身)が、のちにファイターズが本拠とする、北の大地で大爆発していたとは、なかなかに興味深い逸話だ。 もっとも当人には、沖縄も北海道も大して変わりはなかっただろうが。
翌96年も、もちろん残留。前半打ちに打ちまくって、オールスター戦にも出場した。しかし、後半に入ると勢いを落として、ブリトーの失速とともに、チームも順位を下げてしまった。
実質1年半の実働期間ながら、名護の海に突き刺したあのホームランくらい‥ファンに与えたインパクトも、デカかった。