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【答えが出た「佐々木朗希」で学ぶ「今でしょ」論理「プロ野球」ここまで言って委員会216】メランコリー親父のやきう日誌 《2022年6月07日版》

交流戦も最下位。すぐ上にいる千葉ロッテと仲良く低迷し、パ・リーグにとりたてて波乱は起こっていない.......

 

 

交流戦ラスト1週。あと2カードを残すのみとなったが横浜DeNA、中日相手に5勝1敗で乗り切らなければ勝率5割に届かない。‥まぁムリだろう(笑)

ひさびさ地元に帰ってのDeNA戦は加藤貴之と今永昇太、両左腕の先発。近ごろ「援護点」の低さが各所で取り上げられている加藤だが、交流戦ではより真価を発揮し、2試合に投げて計13回を無失点投球。これでも勝ち星がつかない。

『打撃でも貢献した。オレは一体どうすればいいのか』彼からしたら、本当にそんな心境ではないか。3回までに7点を奪った阪神戦での得点を「加藤の日」に回してあげたい‥‥そう強く思ったのは、おそらく自分だけではないはずだ。

 

今永を観るのは久しぶりだ。この今永も、山川穂高ともに筆者が目をつけていたひとりで、ぜひ球団には新政権補強の目玉として獲得してほしかった。『元サムライJの左腕エースを出すわけがないだろ!』とお思いだろうが、ここ2シーズンは5勝どまりで停滞していた。交換相手次第では、DeNAサイドも交渉に応じたのではないか。昭和時代にはよく見られた、それくらい、おもいきったトレードを敢行してほしい。チームを本気で変えたいのなら。

 

 

話題は変わって、佐々木朗希。彼について書かれた新潮の記事【「佐々木朗希」同級生が明かす「進化」と「決勝戦登板回避」の秘話】が、いささか興味深かった。

 

週刊新潮2022年5月5・12日合併号[雑誌]

(C)amazon

 

 

高3最後の夏、決勝で登板を回避した「事件」は当時、大論争を巻き起こした。大船渡高で佐々木のチームメイトだった元球児が寄せる、当事者側からみた視点、コメントが生々しい。その一部を抜粋すると.....

 

あの決勝の後は、ずっと なぜ朗希に投げさせなかったんだろう とモヤモヤした部分が残っていました

正直、彼が投げていたら、甲子園に行けていたんじゃないか、という思いがずっと消えなかったんです

 

実に、正直な意見だったと思う。綺麗ごとばかり並べるよりも、この方がよほど「ヒトらしい」ではないか。ワシが同じ立場だったら監督を恨んでいたかもしれない。‥もっとも、当該元球児も佐々木のプロでの活躍ぶりをみて、今はアレでよかったのだと解釈させているようだけれども。

 

このあたりはヒトの人生ともよく似ている。「一生に一度」の部分が、もっと尊重されるべきであると、今日の野球界を観ながら歯痒く感じるのだ。佐々木の「2試合連続完全試合」をみすみす放棄したのも同じ。

関係者のコメントを読み取るに、降板の主の理由は「疲労を考慮して」「彼の長い野球人生を考えて」なのだろうが、休養を与えたところで(この登板後に登録抹消)、また同じピッチングができるとは限らないのだ。現実に、これ以後登板した試合では内容(例:投球回 被安打数)を悪化させている。

 

‥ならば今、できることを、そのときにやっておきましょうよと。甲子園をかけた決勝も、前人未到の連続完全試合も、当人が行きたいと言ったのであれば行かすべきであったと、自分は感じる。

1年目の登板過多で、のちのプロ野球人生を棒に振ってしまったともいわれる元ハム・木田勇も、その1年目にタイトルを独占したという記録は、しっかり球史に刻まれている。通算12勝の近藤真一が成し遂げた「プロ初登板ノーヒット・ノーラン」の偉業は現代でも燦然と輝く。

「やってダメだった後悔」よりも「最初からやらなかった後悔」。どちらの方が度合いが大きいかは自白の明だ。

 

 

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