ポストシーズンも無いとあって翌シーズン開幕までの約半年間、ドラマ【相棒】だけを楽しみに生きてきた(笑)。season22は、わりと魅せてくれるストーリーが多かった印象。ゲストに中尾ミエが出演した、夜行バスの中で杉下右京と語り合う回のは特に好きだ。同様なシーンがあった以前の鈴木杏樹のときと比べ、長旅らしく、あのゆったりとした時間と空気感が良き。
ところで今朝流れてきた水原一平氏「解雇」って、ほんまかいな。なにか不穏な空気を察していたのか、心なし浮かぬ表情にも見えた20日のドジャース開幕戦‥。報道のどこまでが真実なのかは現時点で判らないけれど、解雇が決定的となった今、渡米から苦楽を共にしてきた最大の「相棒」を、あろうことかシーズン中に失ってしまった大谷のメンタリティのほうが心配だ。
唐突だが、大谷と同い年の今年30歳‥石井一成とはいいお友達になれそうだ。ここのところ打席登場曲で起用されているのが、浜田省吾の【悲しみは雪のように】。‥以前の米米【浪漫飛行】といい、一体なに? この1990年代に青春を送ってきた人好みの選曲群は(笑)
これが主題歌として使われ、ヒットした【愛という名のもとに】という平成初期のドラマが、昭和生まれの筆者は好物でね。神宮外苑のイチョウ並木を男女7人横並びで歩き、ボブディランの詞を彼らが一節ずつ唱えていく‥そんな、いま見ると臭くて仕方ない演出の数々なのだがw、当時は夢中になって追いかけたものだ。現代でもたまーに、モノマネ芸人の山本高広がここでのキザな江口洋介を真似ている。
(C)amazon 友よ その答えは風に吹かれている?
演出自体は確かに臭いのだが、ドラマの中でけっこう忘れられない「名言」が多くて。たとえばノリ(洞口依子)の、
『わたし、何にもないから(中略)だから、ズルいかもしれないけど、ジュンの夢に乗っかりたいなって思って』
あ~こんなセリフ、ワシも愛する人から一度言われてみたかった(笑)。最終的に哀しくも故人となってしまうチョロ(中野英雄)には、
『昔は卒業して社会に出るのが怖かった。けど、今は社会から出るのが怖い。きっと俺は、いつも何かに怯えて生きてきたんだ』
と、まるで現在の水原氏の心の内を表すかのような、非常に重たいセリフ‥‥。
そうしたアオハルな作品をオジサン筆者に思い出させてくれた石井には感謝だ。レギュラーを争う上川畑が出遅れ、巨人からやってきたタイプのかぶる若林晃弘も故障。石井には今がチャンスだ。ぜひ一回でも多く打席に立って、全国の中高年野球ファンたちを「ハマショー」の名曲で感慨に浸せておくれ。