センテンス・オータム

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【嘘だらけの人生に‥‥明日はない】エースの映画日誌ミニ 《2019年5月2日版》

前例のない2019年、令和元年の超大型連休をいかがお過ごしだろうか。

 

ニュース番組などを観ていると、やはり「旅行」に充てている人が多いらしい。10連休もあれば大抵のところは行けるし、旅先をどこにするか悩まれた方も多かったと思うが、私からすると、それは誠に贅沢な悩みである。

別に資金の面で言っているわけではなく、まとまった休みも、まぁ取ろうと思えば取れる。その気になればどこだって行ける‥‥のにも拘わらず、取り立てて行きたいところがないという悩み(笑)

‥もう少し若かった頃は、こんな自分が嫌だった。人生なんだか損している気がして。だから多少“無理をしてでも”強引に羽を伸ばすこともあったのだけれど、今は、その気すら起きなくなった。

 

どこか行きたいところある?と、人から尋ねられて『行きたいところはない』なんて応えたら、おそらく周囲からは変人扱いされる。そして、まちがいなくその場をシラケさせてしまう‥‥

私も大人だ。それはよくないゾということで、その際は適当に話を繕う。知っている地名をあげたり、またあるときは実際に足を運んだことがあるかのように『LCCで行ったら超お得だったよ』とか知ったかぶりして(笑)

すべてネットから仕入れた情報だ。ネットのおかげで、世界中を回った気でいれる。むろん、あまり深い話をされると結構ボロは出やすいので、そうした場合は『呑んでいたのでちょっと記憶にございません』と、酒のせいにしておく。

 

こんなふうに嘘の上書きを繰り返していると、時おり自分という人間が分からなくなる(笑)。各地を股にかけていると口にしておきながら、私の行動範囲は自宅から半径500メートル以内なこともザラ。都会に住んでいるから、大体コトが足りてしまうのだ。‥いや、さして都会でもない。また嘘をついた。

 

 

今回は、筆者よりも質の悪いオンナを紹介しよう。宮沢りえ、もとい梅澤梨花サンだ。

 

 

紙の月

 

 

ていうか最も美しい横領犯って‥‥(パッケージ参照)ちびまる子ちゃんだったら顔に5本くらい縦線が入りそう。角田光代原作【紙の月】劇場版だ。

 

久々の邦画チャレンジ。以前読んだ角田サンの文章は好きだったし、サンタフェにも世話になった筆者の「宮沢歴」は、意外と長い(笑)。したがって“間違いはない”と思って手に取ったのだけれど、なかなかに苦しい内容。‥‥小説は目にしていないが、実写がアカンかったのか。

 

まず「最も美しい」とまで形容されている、梅澤銀行員契約社員。たしかに本作品での“男ウケ”は良かった。そこまで美しいのなら、カネをつくる手立ては他にありそうなものだが、彼女はいささかセコイ横領を繰り返した。その使い道も、恋仲となった若い男に貢ぐためで、案の定、最後はカレにも裏切られてしまう。「最も哀しい横領犯」の方がより適切だろう。

 

タイトルである【紙の月】も、映画では最終盤で梅澤がポロっと口にするだけで、その真意が伝わりづらい。本当ならもう一度ジックリと観て観察すべきなのだろうが、弄ばれる“イタい”不倫オンナ役の宮沢嬢を観るのは、もう懲り懲り(苦笑)。窮地に陥っていたはずのラストシーンも、まったく腑に落ちなかった。

 

大金を手にするようになった梅澤は、次第に自分が“特別な”人間なのだと錯覚していく。その優越感が彼女をいっそう狂わせ、後戻りできなくなってしまった。

もともと顧客を欺いて掴んだ、いわば「嘘」のカネ。一方、同僚役として出演していた大島優子は一見チャラかったが、のちに公務員の堅実な男を捉まえていたという対比は面白かった。

 

嘘と見栄の塊である筆者は、この梅澤梨花を反面教師としたい――

  

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