◇球団に喝っ?
きょうは5月22日、月曜日。北海道日本ハムも移動日である。このインタバルを利用して一言いっておきたいことがある。
今月の戦いぶりに満足している。順調に借金を減らし、ようやくロッテ以外の他球団とも対等に渡り合えるようになってきた(楽天戦の1勝6敗は頂けないが)。
勝ち試合が増えて嬉しい一方、勝率がいいはずの札幌ドームで、毎回きまって僕が気分を害してしまう時間があるのだ。自軍の攻撃が始まる前、なぜか8回という中途半端なイニングで流す「ファイターズ讃歌」。あれはどうにかならないものか‥‥。
Fファン以外の人ために、一応いっておく。僕が怒っているのは、イニングのことなんかではない。それは、どうでもいい。球団歌を“初音ミク”にアレンジしている、ことに対して憤っているのだ。
いったい、球団は何を血迷ったのか。上杉何とかさんが唄う、酔っ払いみたいなアレですらも解せなかったのに‥。僕はこれが使われるに至った経緯などはまったく知らないが、歴史あるファイターズ讃歌を侮辱している。初代の歌い手、ささきいさおさんが泣いている。
重厚でいてかっこいい、特にホークスやゴールデンイーグルスの応援歌のあとに、あんなのが流されるのが、恥ずかしくて仕方がない。本来なら、ファイターズ讃歌だって、両球団に負けないくらい、高いクオリティを持っているはずなのに、初音ミクしたせいで、あの瞬間、まるで気が抜けてしまう。
歌詞には御立派に「勝利の男」とある。なのに、球場で流れるファイターズ讃歌は、えらく“ナヨナヨ”している。適任者がいないのなら、かつて球団対抗の歌番組の常連だった川名守備走塁コーチに唄わせてみてはどうだろう。いっそ、そっちの方が面白い。
◇ゴールデンルーキー
石井一成、23歳。彼は、いい選手だ。
守備に定評があると訊いていたが、打撃も及第点。走塁センスも非常に長けており、総合力は高い。同ポジションで現在故障中の中島卓也も、レギュラー安泰とはならなくなった。
新人王レースは、埼玉西武の源田壮亮が頭ひとつ抜けている。これは難しいにしても、遠くない将来、大学の先輩・茂木栄五郎クラスのバッターになれる可能性を、石井一も秘めている。まだ率は低いが、振りは力強く、かつシャープで打球も鋭い‥。正直、打撃に関しては、今の中島よりも期待感がある。
さらに先日、テレビ観戦をしていたら、アナが興味深い話をしていた。
デーゲームのその日、朝9時には球場入りして、瞑想をするかのごとく、静かにストレッチを行っていたというのだ。瞑想というと、昭和の打撃職人・榎本喜八を思い起こさせる。
‥言われてみると、年齢に似合わない、なにか「聖者」のような雰囲気、オーラを石井一も身に纏っている。こういった自己管理がしっかりでき、成功しても浮かれず、常に高みを目指している人は、野球選手にかぎらず、かならずその道で成功する。
今後、要注目の選手だ。