今シーズンの東北楽天‥‥似てるなぁ
2011年の北海道日本ハムに
あの年は奇しくも梨田政権最終年。夏場まで福岡ソフトバンクとデッドヒートの様相を呈していたが、9月に入り失速。同月6勝18敗1分けの体たらくで、最終的に首位ソフトと17.5ゲーム差もの大差をつけられ、あげく3位・埼玉西武にも肉薄されるほど“落ちぶり”であった。
あのときもチームの絶対エース、ダルビッシュ有を中4日で回すなどして、なんとか追撃を図っていたけれども、おそろしいまでの味方の援護のなさ(援護率1.26)で、結局、彼自身も1勝しか上積みできなかった。これが響き、年間20勝と沢村賞を逃す‥。うまくいなかいときは、えてしてそんなものであるが、本当に何もかもが裏目×2と出てしまう。
梨田昌孝監督は「就任2年目で優勝」なる法則が、ひそかにあったらしい。残念ながら、楽天ではそれは叶えられそうもない(5日夜の時点で首位と13.5差)。
しかし、このチームの陣容というか、編成の仕方が、傍からみていて、筆者はときに羨ましくも感じる。松井裕樹にオコエ瑠偉、安樂智大に藤平尚真‥‥。
いずれも高校から入った“ドラ1”たちであるが、彼らにはもうひとつ、共通点がある。それは高校時代に甲子園を沸かせた経験を持つ球児であったということ。さながら「甲子園オールスターズ」である。おそらく高校野球マニアには、もうたまらない陣容だろう。しかも、各々が結果も出し始めてきており、東北楽天の前途は明るいといえる。
その藤平が圧巻の投球を披露した、5日の北海道日本ハム戦(@富山)。先発して7回を1安打投球である。オコエも打った。松井裕も、点は取られたが最後は抑えた。若い選手の力でようやく連敗はストップ‥。
私がオーナーでも、こういうチームをつくってみたい。発想としては“素人的”なのかもしれないが、実に夢がある。それをリアルに体現させた三木谷浩史は、さぞ「快感」だろうなぁ。