今月19日、法務省は「元少年」の死刑を執行したと発表.....
この元少年は執行時44歳。再審請求中であったとも訊くし、それがいきなり訪れることになった朝は、恐怖以外の何物でもなかっただろう。
‥今年だったか。過去に人を殺め、遺体を山中に埋めたと告白した死刑囚の話には驚愕した。もっとも、執行を遅らせるための“一手”だった可能性も考えられるが、私が意外だったのは、被害者の側からみた、この結末の方である。
俗にいう「失踪事件」は、オトナの場合『自らの意志』、子供の場合は何らかの事件に巻き込まれたパターンが大半かと思っていた。もちろん、今回のように大人だって事件に遭う可能性もなくはないが、何も痕跡を残さずに跡形もなく遺体を処理するのは、今の日本では難しいのではないか‥身体も大きいオトナであれば尚のことで、わずかな形跡から、警察が犯人にたどり着くケースも少なくない。ここに、「迷惑な隣国」による拉致問題も近年は考慮され、事態をややこしくしている。
子供にいたっては、自らの意志でというのはまず考えられず、何者かに連れ去られたり、事故に遭遇した可能性が極めて高い。『ある日忽然と姿を消した』このような事象を「神隠し」などとも巷では呼んでいるが、いやいや、失踪にはかならず理由、原因がある。
まさにその名の【広島一家神隠し事件】。ある朝、一家4人とペットの犬が、車ごとなくなっていた事件で、失踪の理由も特に見当たらなかったことから、そう呼ばれた。しかし、一家の遺体を乗せた車がダムの底から後に見つかり、丹念な聞き込みによって、現在では「心中」の線が浮上してきている。やはり、このケースも自らの意志によるもの‥。巻き込まれてしまう形となったハンドルを握っていた以外の人、ペットが私には気の毒でならない。
失踪事件は数あれど、平成元年、徳島で起きたＳ君の事件も謎が多い。葬儀のためにやってきていた山奥の村。父親が目を離した、ほんの40秒のほどの時間でＳ君が姿を消してしまった。それから30年‥大がかりな捜索が行われたにも拘わらず、Ｓ君の痕跡は何も見つかっていない。
“連れ去り”にしては、シチュエーションに無理がある。拉致にしても何にしても、そんなところで人をさらおうとする犯人がいるだろうか。40秒でそれを行うのは難しく、また子供の足ではそこまで遠くはいけない‥。周辺をくまなく捜索しても見つからなかったということは、やはり、Ｓ君はさらわれた可能性が高い。
周辺の環境もあって、私は一時、動物の線も睨んでいた。仮に熊であったりだとか、大型の動物であれば、さすがに近くにいたＳ君の家族もその気配に気づいたと思う。可能性として考えられるのは猛禽類‥。
鳥であれば一瞬のうちにさらえてしまい、遠くまで運んでしまう。時間的なこといい、これなら合点がいく。‥ただ、Ｓ君は失踪当時4歳で、大型の鳥であったとしても“運搬”することができたかどうか。一応、興味深い動画をみつけたので、ここに載せておく。《続く》
