「男らしく」だとか「女らしく」も、今はNGらしい‥。
その当時「新入社員らしく」、努めて明るく振る舞っていたが、見る人には解かったのだろう。ことあるごと、上司が『休日はなにしていた?』『どこか行ってこなかったのか』と尋ねられるのが、本当は自分が「ツマラナイ人間」だと見透かされているようで、何かとてもイヤだった。
なかったことを、さもあったように話を捏造するのは、当時の私のスキルでは難しかった。あくまで円滑なコミュニケーションを構築するために、今なら嘘の一つや二つつくらい容易であるのだけれど。‥あらためて振り返ると、発達障害の気があったのだろう。著しく若い頃からコミュニケーション能力に欠いていた。いわゆるひとつのコミュ障。
木村拓哉が主演を務めた【言葉のない部屋】という作品が、まさにそんな感じ。友達は、一人としていない。ある日、珍しく同僚から飲み会に誘われた。遅れていった木村演じる青年は、既に場が盛り上がっているのを見て引き返してきてしまう。‥アレなんかコミュ障をあらわす最たる描写で、以前、筆者にも似たような経験がある。彼が「自分らしく」いられたのは、待ち人のいない、自分の部屋だけであった.......
(C)amazon 画像はイメージ。あすなろ白書よりも前に非モテの役を
リアルの木村といえば、元旦は個人的には【さんタク】を視なければ始まらない。2025年版は、今まででいちばん見応えがあったかも。
昨年の放送中に巨大地震に見舞われ、放送中止を余儀なくされた。その被災地・能登の地へ、さんまと木村が炊き出しに‥。現地の方々との温かい交流もよかったが序盤の、木村のソロコンサートの模様の一部を覗けたのは、さらに興味深かった。
さんまが行った、横浜の会場は超満員。客席は『おっさんおばさんばかり』(さんま談)との由。‥前に晩年のSMAPコンサートに潜入した今井舞氏が『お客に美魔女が多くいた』といった類の文章を寄せていたが、なるほど当時いたファンがそのまま年輪を重ねてきた感じだろうか。木村の歌唱シーンは多くなかったが、さんまと【しゃべくり007】の件は秀逸だったw。‥今年も、是非「乱入」していただきたく?