獲得したのは前巨人の クリスチャン・ビヤヌエバ‥‥?
筆者は、もうニンマリである。栗山監督の談話にもあるように、ファイターズにとってイチバン欲しかった人材。‥正直、彼のことを詳しくは存じ上げなかったのだが、各種SNSを拝見するかぎり、守りが上手いそうではないか。しかも三塁、サードが“本職”とくれば、我々は諸手を挙げて歓迎したい。
昨オフ、千葉ロッテに移籍したレアードの穴は簡単には埋まらないと思っていたけれど、2019年シーズンは横尾俊建59試合(5)、平沼翔太56試合(6)、石井一成40試合(3)、近藤健介30試合(6)‥‥こんな具合に、けっきょく最後まで固定できなかったのが同ポジションなのである。
ちなみに()内の数字はサードに就いた際の失策数。その数4人合わせて 20。固定されないおかげで目立ちこそしなかったが、いかにファイターズの三塁手がポロッポロ、投げミスを繰り返していたか、多少お解かり頂けただろう。
この中で唯一、サードを本職と呼べそうな選手が、横尾だろうか。飛躍が期待された今季は打率.188、ホームラン3本、13打点。ウリであったはずの打撃面でも大いに伸び悩んだ。
したがって守りが上手いうえに、打率.223ながら73試合の出場で8本もホームランを放ったというビヤヌエバの加入は、それだけでファイターズにとってプラスである。
正念場のおにぎり君
(C)Calbee
交流戦で松井裕樹(楽天)の剛球をレフトスタンドに運んだ打席‥‥。彼のバッティングをまともに観たのはあの一度きりであったが、ゆえに強烈なインパクトを残した。SNSを眺めていても、やはり、打撃面で「難あり」とする向きが目立つも、今季のファイターズ打線に欠けていた、ビヤヌエバが持つ長打力は魅力に感ずる。また、主力に少ない「右打者」というのもポイントだ。
‥でも考えてみればレアードだって、もともと率の低い選手だったわけだし、せめて巨人以上に、辛抱強く使ってもらいたい。年齢的にもまだ若く、あるいは“大化け”の可能性も。
不満な点を、ひとつだけ挙げるとすれば、他人より滑舌の悪い筆者に【ビヤヌエバ】というメキシカンの人名が、若干発音しづらい点‥だろうか。