杉谷拳士の新登場曲?『魂!』から連想‥‥たしか巨人の原辰徳監督も『ジャイアンツ魂』なる発言をしていたのを思い出して、独自調べ。真っ先にヒットしたのが、2012年の日本シリーズ第6戦。決勝(日本一決定)タイムリーを放った阿部慎之助を指してのものだった。
‥まぁファイターズ側からすれば苦々しい記憶であるのだが、当時のメンバー表は、なかなか興味深かった。ちなみに、あれから8年経ち、現在も在籍している選手が9名。選手の移り変わりが激しいFs球団にしては、わりと生き残っている方だ(宮西・斎藤・吉川・鶴岡・近藤・中田・西川・中島・杉谷)。
実、これよりも驚きなのは一軍首脳陣。監督の栗山英樹を始め、内野守備走塁コーチの三木肇、バッテリーコーチ兼捕手だった中嶋聡と、なかに現役の監督が3人もいる。ここにヘッドコーチで、のちにオリックスの監督ともなる福良淳一を加えたら、いかに当時の首脳陣が有能であったか。
そんなわけで、我々やきうマニアにとって先週、24時間テレビよりも大きなトピックとなったのが、中嶋聡(笑)。オリックス監督代行の就任だ。しかも、監督に就いてからチームは3連勝なんだとか‥。ファイターズに長く籍を置いていたのもあり、ファイターズが相手ではなかったのもあって、第三者的にはたいへん喜ばしいことなのだけれど、私が「身内」だったら正直、嫌な予感しかしない。
以後、中途半端に好成績をあげて正式の監督に来シーズン、なったとする‥。そこで「コケる」のがオリックスという球団なのである。シーズン途中に監督代行を務め、昇格したパターンとして大石大二郎54勝40敗1分け(前任・コリンズ)。森脇浩司7勝2敗(同・岡田彰布)。福良淳一42勝46敗1分け(同・森脇)。状況はマチマチながら、こうして眺めていると、確かに、翌年に期待を持たす戦績を残している。
しかし、これが長くは続かないのがオリックスの伝統‥。中嶋は大丈夫か。
「中嶋監督」を見てみたい気持ちがある一方で、まったく別ルートで推したい監督が一人いる。落合博満だ。
以前そのオリックスこそが次期監督候補として名が挙げられていたし、落合自身も球団問わずオファーがあればやりたいような旨の発言を昔、日テレの情報番組でしていた。「落合監督」くらいパンチの効いた、おもいきった改革を推し進めないと、オリックスは一向に変われない気がする。人気面は分からぬが、チームを強くしたいなら氏だろう。
今月から週刊文春で連載が始まった、鈴木忠平【嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか】が大反響を呼んでいる‥らしい(※1)。参考までに、現時点では監督初年度、おおいに物議を醸した開幕投手・川崎憲次郎について回顧中。「革命」を起こせる監督だ。身内とすれば、嫌われる監督は『ちょっと‥』となるが、他チームなら歓迎したいところ。
いちおうファイターズOB
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◇あんた喋りすぎやねん?
野球中継を観ていてやめてほしいのは「対戦中」に予備知識を、やたら話したがる実況。意味をなさないかもしれないが、できれば「対戦後」にしてほしい。‥というのも、例えば『このピッチャーから今までヒットを放ったことがない』なんてデータを紹介すると、まるで放送席の彼らを嘲笑うかのようにヒットを打つ。んで、言った後に後悔する(笑)。けっこう類似なパターンは野球界に多く見られて、なぜか「裏目」に出る確率が高いのだ。
その点、紹介されるたび『いつか止まるだろう』と思っていた近藤健介の対岩下大輝(千葉ロッテ)、あれよあれよの7打数7安打は立派だったが。
20日の北海道日本ハム対東北楽天戦。上と少し趣きは異なるけれど、こちらも放送席が喋りすぎた感は否めない。
10年前の8月20日、飯山裕志がプロ第1号を放った‥‥。そんな名シーンの記憶を呼び起こさせるボードを掲げたスタンドの女性客に、解説の岩本勉が大興奮(笑)。当日の相手の投手が誰だった、カウントがどうだのといった詳細を、なんと試合中にもかかわらず、SNSを駆使して検索し、語り始めた。
多くの視聴者がそこまでの細かい情報は求めていない。続きは、自身のYouTubeチャンネルでやってくれればいいものを......
言わんこっちゃない。飯山の時と逆だけれど、まったく同じシチュエーション。ファイターズ3点リードの最終回、ランナーを二人置き、でもツーアウトから‥‥カウントを有利にしながら(あと1球)、ホームランで、同点に追いつかれてしまった! ではないか。
‥けっきょく試合は引き分けに終わり、今季の10回で打ち切りという「特別ルール」に救われた格好だった(10年前はファイターズが延長戦の末にサヨナラ勝利)。
この結果を受けて、おもわず放送席の岩本も苦笑いしていた。あのときと一緒やないかと。
飯山ファン?の女性客は悪くない。ひとえに岩本が喋りすぎたのである。SNSに踊らされ、いささか調子に乗った彼を見て、きっと野球の神様が機嫌を損ねてしまったのだろう。‥敗けないでよかった。
《参考》