田中将大の年俸が4億円超のダウン――
元々のサラリーが高かったとはいえ、すさまじい減額ぶりである。全盛期に稼ぎ出した落合博満の年俸ひとり分、一般的な会社員なら人生二周分‥低サラリーのワシなら四周分くらいいきそうだw
このお節介な田中の年俸開示とともに年明け、驚きをもって迎えられたのが、有原航平のNPB復帰。行き先は今オフ大型補強を敢行している、福岡ソフトバンクホークスだ。
同一リーグの入団にイイ感じはしないが、でも彼をよく知るファイターズのファンは、おそらくそこまで悲観していないのではないか。むろん、戻ってくればワシとて歓迎はしたけれども。
ハム在籍時、自分がいちばん思ったのは精神的にムラがあること。調子が良いときは手の付けられないような投球をするが、ちがうときは、大量失点をして早期降板したりと、AB型特有な「二面性」の傾向が見られる。‥血液型は関係ないか。
まぁ、たしかにそれを言ったら『どの投手も同じだ』となる。しかし、チームの柱たる者‥調子がよくない日でも『悪いなりの』投球をしなければならない。チームのために、長いイニングを投げ、ゲームはつくる‥。
それができているからオリックスの山本由伸や、鷹の千賀滉大は防御率1点台の常連なのであり‥。有原のNPB通算防御率3.74が、その「ムラ」をよく表している。コンビを組む捕手との相性も、重要なファクターになるだろう。
よって過度な期待は禁物であることを、彼の傾向を知る先輩として、鷹ファンの方々へいちおう警告しておきたい(笑)
逆にお伺いしたいのは田中正義の操縦法‥。この度、近藤健介の「人的補償」選手として彼が選ばれた模様だ。ユーチューバーを中心に、さまざまな予想があったが、まぁ順当といえば順当な結果に.....
その前に一言言っておきたいのは、新庄監督に向けて。もう少し配慮がなかったのか、と。これはソフトバンクではなく、ハム球団(稲葉GMら)に対して。
‥もしかしたら、土壇場の土壇場で『T田にしよう、いやT橋礼にしよう』そうなったかもしれないのに、正式発表前フライング気味に選手名を明かしてしまったら、もう田中を獲らざるを得なくなる。厳密には名前は明かしていないが、さすがに断定できるレベル。この辺は日本シリーズで先発する投手の名を絶妙に伏せたオリックス・中嶋監督の方がセンスがあった。
田中投手個人に向けては、ドラフト時にハムは元々意中の球団であったそうだし(ソースはない。筆者の記憶より)、情報によれば独身のようなので比較的身動きの取りやすい選手なのはよかった。
彼で憶えているのは「流しのブルペンキャッチャー」そんな異名を持つ安倍昌彦氏。ドラフト候補となり得るアマチュア球界トップ投手の「生きた球」を受けることで有名な人。氏が『今まで受けてきたなかでいちばん強いボールを投げる』といった種の発言をしている(2016年当時)。でなければ、ドラフトで5球団も重複しないだろう。
形容するなら「バズーカ砲」のようなストレート‥ 創価大時代は。ソフトバンク入団後はそれほど登板機会がなかったため、現在地はわからない。
度重なる故障の影響もあったのか、先発でも抑えでもない、わりと不規則な形での登板が多かった。「故障が多い豪腕」ファイターズでは良きモデルケースがある。杉浦稔大だ。
先発では登板間隔をだいぶ開けながら。後のリリーフでも適性を示した。この場合は三連投以上は避ける気配りもなされていたようだが、今はどの球団でも大概そう。リリーバー「激務」の時代は終わった。
くわえて、杉浦のときはハム移籍後も長いリハビリに時間を費やしたが、田中にかんしては既にその過程を踏んでいるとの情報、成績も物語っている。これは大きい。文字通りの即戦力となりうるのだ。
田中の抑え起用もおもしろそうだ。当然人材難から球団も頭には描いているだろうが、田中の剛球は短いイニングでの全力投球によってより活かされるだろうと。現役晩年の槇原寛己がクローザーに転向して150キロ台半ばのストレートを連発していた。あのイメージ。先発なら、杉浦同様のケアがなされると見る。
田中投手が選ばれたであろうその他要因やハム移籍後(仮)の見どころは以前にも語っているのでそちらを参照のこと。いずれにせよ、またハムに楽しみな選手が加わった。