11日、報道ステーションにて栗山英樹監督と森保一監督のビッグ対談――
森保氏といえば暮れの紅白にも審査員として呼ばれていたっけ。そこでもずいぶんと崇められていたけれども、W杯の戦績はこれまでと同じ、ベスト16止まりなんだよね。‥まぁ確かに彼はマスメディアに対してもわりと低姿勢だし「共闘」を高らかに謳って視聴者からも好意的に受け止められているのかもしれない。‥同じ結果であまり愛想がない?岡田武史監督ならどうなっていたか(笑)
一方の栗山氏率いる野球の方。今大会では複数名のメジャー戦士の出場が予想され「歴代最強」の呼び声が高い。世界ランキング1位が示すとおり、それは疑いのないところなのだけれど、なにせ2次ラウンドからは敗けたら終わりの一発勝負‥。日本戦となればいつも以上の力を発揮する韓国の投手がいたようにw、まったく予断を許さない。今大会こそ、なんとか「準決勝の壁」を乗り越えたい。
日本代表選手が先行発表された日。栗山監督がひとりひとり選手名を読み上げるなかでいちばん違和感があったのは、
近藤健介 福岡ソフトバンクホークス
‥やはり。彼が西の球団に渡った事実を、あらためて突きつけられたというか。訊けば新天地ではレギュラーを「確約」されているそうだし、手放したハム側にとって脅威な存在となるのは間違いないところだ。
その近藤にまつわる「人的補償」で今週、世間を騒がせていた。替わりに、田中正義がハムにやって来る。
田中についてはケガなく『投げられるのか?』が、まず最大の争点であった。この辺り『出られない選手はいらない』そう監督就任直後に口にしていた新庄の発言と若干矛盾している。我々ファンが気になっているのもまさにそこだ。「健康体」はもちろんのこと、もっと経験を積んだ選手がリストの中にいたはずなのに、敢えて田中を「指名」したワケ‥‥。
ワシも解らなかった(苦笑)、当初は。一刻も早い最下位からの脱出を目指すうえで「今すぐ使える」選手が絶対必要だった。チームにルーキーでもない選手の成長をのんびり待っている時間などないのだから。年齢から考えて、これは田中自身にも言えることだろう。いろいろ、無駄に自問自答していた。
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一夜あけて、この結果をだいぶ前向きに捉えらるようになった。というのも、田中正義だから「大きな」話題になった‥。
たとえば、事前に名前が挙がっていた杉山一樹や高橋礼(高木豊YouTubeチャンネルより)なら、これだけ「ハムの人的補償」が各所で取り上げられただろうか。新聞スポーツ欄の片隅で小さく載るだけではないか。
‥腐っても鯛といったら田中投手に失礼だが、ドラフトを湧かせたかつての「大物」の再起に胸躍らせる人々が、まだ相当数いたことの証左である。こうした話題性はいかにも新庄監督好みであり、師と仰ぐ野村克也氏が得意とした「再生工場」もどきが実現できれば、自分の株も上がって一石二鳥(笑)。なるほどと合点がいった。むろん、ワシ自身も環境の変化で眠りから醒めた真の覚醒を、キャンプが始まるまで夢見ることとする。
しかしながら森友哉の補償で埼玉西武が張を選んだように、強いストレートを投げる投手が好まれる傾向が、近年はある。同様のケースでもっとも成功を収めたパターンは鈴木大地の補償で行った現千葉ロッテ、小野郁だろう。今では欠かせない一軍戦力として機能している。
やはり、プロ未勝利のまま移籍し、新天地でその才能を開花させた好例。‥田中正義も続きたい。