投手陣に不安を残すが、今シーズンはイケるんじゃないだろうか....
とは、北海道日本ハムの話。たしかに後ろが駒不足気味だけれど、先発の頭数は、とりあえず揃っている。もちろん、前回記事で書いた新外国人を戦力と見込んで。
‥最近、少し気になっているのは、ドラ2ルーキーの西村天裕（にしむら・たかひろ）投手。なんでも清宮の「ハズレ1位」候補にも挙がっていたほどの逸材なのだとか。社会人時代の投球を観た。
もう、絵に描いたような力投型の「パワー投手」といった塩梅。球速もあり、馬力はありそうだ。タイプ的には巨人の澤村とか、ソフトバンクの森唯斗。連投が利く抑えに起用しても面白い存在。彼をどこに配置するのかで、ファイターズの戦い方は変わってくる。
いっそ、守護神もアリか。経験がものをいうポジションだけに、ルーキーにトリを任せるのは怖い気もするが、近年ではベイスターズの山崎康晃の例もある。『地位が人をつくる』なんてよくいうし、“大抜擢”の線も捨てきれない。
ただ、個人的に一番期待を寄せているのは、西村より、清宮よりも“ドラ7”宮台康平である。
役割はどうあれ、もし彼が一軍でバリバリ投げるようなことがあったら、私はそれだけで「快挙」だと思っている。実際に筆者が目にした「東大卒プレーヤー」は小林至、遠藤良平、松家卓弘になるが、彼らは満足に一軍戦で投げることさえままならかった。
宮台に「道」をつくってほしい。引退後ではなく、彼には“野球で”戦力になってもらいたい。‥当然、本人もその気のはずだ。
東大4年時に肩を故障し、幾分バランスを崩してしまったのか、球速は落ちた。『最速150キロ』の触れ込みであったが、故障明けは140キロ前後。その前年は140キロ台後半を軽く叩き出していただけに、気がかりな点はある。
しかし、一昨年の躍動感が甦れば、すぐにでも一軍枠に入る素材であると、私は信じて疑わない。前述3投手が成しえなかった、東大卒業生がもたらすプロでの1勝‥‥。プロ入りを心から望み、己の力を信じた宮台なら、かならず、その時は訪れるはずだ。
