昨年7月までのペナント成績に、今シーズン8月以降の戦績が加算されたなら‥‥
なんてコト考えたりしない? 筆者のような「後ろ向き」タイプの人間には多々あるのだけれども(失笑)。‥‥昨夏の北海道日本ハムは8月に5勝20敗1引分けと大幅に負け越し、優勝争いから脱落。CS進出すら一気に遠ざかってしまった。当時の様子を少しユーミン風に喩えるなら、ファンにとって「真夏の夜の悪夢」のごとく。
ただ結果論ではあるが、その悪夢が幕を開ける直前‥‥7月末に喫したサヨナラ負けが、後を引いていた気がしないでもない。忘れもしない、守備の「名手」とされる中島卓也の、クレイジーな決勝タイムリーエラーであった。
シチュエーションは大分ちがえど、一瞬脳裏をかすめた13日のゾゾマリン、遊撃手・中島の野選。それが相手の追加点に結び付き、試合は決まった。‥むろん、その直前のプロらしからぬエラーが他の内野陣にあり(一塁手&三塁手)、どちらかといえばそちらの方に問題と敗因はあるのだけれど、完全自滅型・失策劇場の「締め」が中島であったため、永久に封印したかった悪夢の記憶、シーンがふたたび呼び起こされてしまい‥‥。
こうした敗戦の仕方は「後を引く」というのを、我々は痛いほどよく解っている。少しでも早く払しょくするには、次の試合が大事。内容は問わない。とにかく勝利を収めることが肝心だ。ひとつのエラーから急失速した昨シーズンの二の舞は、正直御免である。
ポジションを争う石井一成は最近上り調子
(C)amazon
◇中継ぎエース・玉井大翔の軌跡
13日、酷暑のマリンで足がつるハプニングに見舞われながら、最後は気迫で乗り切った。これにより玉井の連続無失点イニングは「16」にまで延びた。
それでいて当日までの防御率、2.79とはいささか平凡な数字‥‥。これは6月27日の東北楽天戦で、ゲリラ豪雨的に6失点(2/3回)もしたのが尾を引いている格好なのだが、その日以降、まったく得点を与えていないというのも逆にスゴい(18試合で被安打6 与四球4)。ちなみに同日の時点での防御率は16.20。
一歩ずつ着実に、連続無失点イニングと防御率を下げていく過程を眺めているのが今シーズン、玉井大翔の登板を見守るうえでのツウな愉しみ方だ(笑)