白熱する日本シリーズ.......
他に視るもんがないからワシも仕方なく観ているが(笑)、2戦目までを終えて今年も好試合を展開している。東京ヤクルトとオリックス、両チームが似ていると評する者は多い。「外野」から観た感想を述べると、打線はヤクルト。村上宗隆の前後を打つ打者もしっかりしている。ここは外国人選手がいい。オリックスは吉田正尚以外の打者が心もとないというか、いささか小粒な印象がある。
逆に投げる方は「大黒柱」山本由伸を持つ、オリックスの方か。ヤクルトサイドにこのような投手は見当たらない。聴けば先発投手の防御率はリーグ最下位なのだとか。ゆえに初戦、山本で落としてしまったオリックスは痛いのだけれど、とにかくこの両チームが共通しているのは、ともにブルペン陣が強力であることだ。
とりわけシーズン中もよく観てきたオリックス。一様に150キロ超の直球を投げ込み、放送のなかでも賛辞の声が止まない。ただ、彼らの今季の「登板数」を眺めていても判るとおり、あのブルペン陣を確立できたのは本当に、ごく最近のことである。ワゲスパックと山崎颯一郎は先発からの配置転換。宇田川優希は今年8月に初めて一軍のマウンドに上がった投手‥。
そうした適性を見抜いたオリックス首脳陣の眼力もなかなか大したものであるが、その一端を担ったのであろう、懐かしい姿をテレビカメラが捉えていた。今季ハムからオリックスに渡った厚澤和幸、投手コーチである。
なるほど、ブルペンの方を任されていたのか。現役の年数よりも指導者歴の方が長い同コーチ。筆者は指導をしてもらったことがないから具体的にどうのとかは解らないけれども、やはり、秀でた指導力と多くの知識を携えたコーチなのだろう。でなければ、いろいろな監督のもとで仕えることはできない。ハム退団後、いち早く中嶋聡に呼ばれたのが、今になって頷ける。‥中嶋といい、ハムとすれば惜しい人材を失くしたものだ。
もっとも、ハムブルペン陣にはそれだけの素材なかったと言えばそれまで。振り返っても、160キロに迫ろうかという豪速球を投げる投手は今のハムに見当たらない。だから今オフに阪神から球の速いピッチャーを獲ったのか‥ 考えとしては浅はかだが、ロマンを追いたい気持ちは解かる(笑)
あらたに森本稀哲と建山義紀、それと八木裕が加わった。ネット上ではさっそく「お友達内閣」と揶揄されていたが、結果が出せるなら、ワシはそれでもいいと思う。おそらく今季の、ビッグボス元年の人事は球団主導(稲葉GM)で行われていたのだろうし、それで結果が残せていたらまだしも、ダメだったのだから。
第一、ダントツの最下位に終わってコーチはそのままというのはおかしい。悪いのは(クビを切られた)選手だけではない。そこは、しっかり見定めないと。
抜群の「精密機械」ぶりを発揮した、現役時代の武田勝は好きだった。が、どうも青白い顔したベンチ内での彼を見かけるたび、妙な胸騒ぎを覚えた。投壊の心労か、もともと色白なのかもしれないが(笑)
投手コーチは新たに建山義紀が就く。落ち着いた口ぶりの、建山の野球解説は気に入っていた。それから森本も就任するということで、来季の「GAORA陣容」を気にしてしまったのは、たぶん筆者だけではないだろう。ファンが聴いていても時おりヒヤヒヤする、贔屓しすぎな岩本と田中幸雄残しで大丈夫か(そこ?)。
いずれにせよ、新コーチのフレッシュな顔ぶれには期待だ。