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最怖の刑罰&三上博史・愛(再) 「世にも奇妙な物語」 最怖トラウマ回volume.6

雨の多い8月。ここにきて、また真夏のような暑さ。‥もうすぐ月見バーガーの販売も終わる頃の10月だというのに、外では蝉が鳴いている。まったくもって世にも奇妙な日本列島。

そういえば蝉の一生の素晴らしさを説いた作品も以前にあった世にも奇妙な物語 2017秋の特別編】の放送日が来月14日(土)に決まった模様。旬な吉岡里帆嬢が、世にも奇妙に初登場するといった情報もあり、この日の夜は何も予定を入れず、筆者もテレビの前でジッと待機していたいと思う。

 

 

先日、番組のファンだったという職場の同僚と話す機会があった。

なんだろう‥‥こうした場合、ネット上などでもそうなのだけど、必ずといっていいほど“お初同士”のファンの間で名の挙がる、いわば、僕たちにとっての「挨拶代わり」のような作品。それが

 

【懲役30日】だ

 

この作品をまず“突破口”にして、どんどん掘り下げていく(笑)

たしかに主演・三上博史の怪演も相まってインパクト大だったし、実際、僕もかなり「トラウマ」になった。‥現実的な話をすれば、今はYoutube等で視られてしまうのも大きいと思うが、一方で、放送から約20年経っても、大衆の心をつかんで離さない‥‥世代を超えてヒトを魅了する何かが、あの作品にはある。

 

‥思うに、憎き犯罪者をとことん懲らしめる「痛快さ」なのではないか。

“やりすぎ”といった感も否めないが、被害者側およびその遺族の視点にたったら、あの程度の刑罰は当然。‥「死刑廃止」はもう長年議論されているが、「懲役30日」の刑が仮にリアルでも採用されたなら、ある程度はそれも納得できる。

 

考えたくもないが、加害者側の視点‥つまり「懲役30日」を執行された者の立場になってみると、拷問のごとく凄まじい精神的かつ肉体的苦痛を延々に与えられる刑は、たとえ30日(5分?)だって音をあげてしまう。『もう私は二度と犯罪はいたしません!』と、相成るはずだ。よって、世の中から犯罪者は大幅に減る‥。

被害者側はそんな世界を夢見、加害者側は刑の恐怖に恐れおののく。または刑務官の立場になって、あまりの「サディスティック」ぶりに投影している者も、なかには居るかもしれないが(笑)。様々な立場に置かれる人たちを、様々な思考に思い至らす‥‥すなわち【懲役30日】とは、意外と「社会派」であったのだ。

 

なお、詳しいストーリーや“からくり”については今更感が強いし、ここでは割愛させてもらうが、探せばそこら辺に転がっていると思う(笑)

 

 

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一時期、視聴者投票によって人気作品を「リメイク」するといった企画があり、実際にそれが行われた。【懲役30日】も当然、上位には食い込んでいたけれど、実現せず。リメイクを見たかった思いも、たしかにあるにはあったが、他方(実現しないで)良かったという思いも。【懲役30日】は

 

三上博史でなければ、主演が務まらないから

 

「演技派」とか「ハマリ役」といった言葉すら超越‥‥まさに憑依である。だから、三上博史以外、あの役は考えられない。誰か、他の俳優が演じたとしても、三上の後では、きっとかすんでしまうだろう。

 

ちなみに出演した作品をこれまで多く目にしてきているが、狂気じみた男を演じさせたら、彼はピカイチである。彼の右に出る者はいない(笑)。以前に他のところで俳優・三上博史への愛を綴った文がある。それを“再録”して、今記事を締めたい。

 

 

(一部修正箇所アリ)

世にも奇妙な物語」好きという話をさせてもらったのですが、 なかでも三上博史さん主演の作品が色んな意味で忘れられません。凶悪犯に扮した三上さんが刑務所内で地獄のような罰を与え続けられる『懲役30日』。

注目すべきは三上さんの演技です。まさに「迫真」といった感じで、演技力を高く評価しているファンも大変多いですね。もう10年以上前に放送された作品なのですが、未だに“世にも史上屈指の名作”と称されている方もいるくらい。それほどまでに三上さんの演技は神がかっていた印象です。


一時期ジャニーズ系の某人気俳優が「いつも同じ演技をしている」だなんて、叩かれていたのを見かけたことがあります。それはそれで彼の“持ち味”を制作サイドも望んでいるのだろうから否定はしません。その俳優とまるで対極に位置しているかのように幅の利いた、どんな人物にでもなれてしまうのが、三上さんの最大の“持ち味”ではないでしょうか。

 

一時期“ファミリー”ともいわれた野島伸司脚本の作品では「芸術家」的な役柄が多いのも特徴的です。『リップステック』では鑑別所の教官兼画家という、相変わらず幅のある役を演じられていました。画家といえばゲスト出演した『世紀末の詩』(第5話)でもそうでしたよね。同ドラマにおいて、個人的にもっとも印象に残ったストーリーでした。

話の中に出てくる『愛とは信じるのではなく、もはや疑わないこと』 のフレーズがすごく好きで、三上さん演じる星野守自身は悲劇的なラストを迎えてしまうのだけれど、とても考えさせられる回でしたねぇ....

 

『この世の果て』ではピアニストでした。世界的にも有名だったピアニストが転落していく様が実に悲しく、痛々しくもあり、最終的には廃人のようになってしまった主人公・高村士郎役を熱演されていました。特に物語終盤は「三上さんでなければ不可能ではなかったか?」と思えてしまうくらい、起伏の激しい役どころでした。

 


野島ドラマ以外では2003年に放送された『共犯者』という、浅野温子さんと共演されたドラマの大ファンでした。ここではどちらかというと「懲役30日」のようなエキセントリックな男を演じていました。このドラマは一回だけでなく、何回か視聴してみると三上さんの演技が、いかに“巧み”だったかを理解できます。

 

さきほど「幅の利いた」と書きましたが、その究極形ともいえるのが『あなただけ見えない』。なんと一人で3つの人格を持つという、多重人格者の役もありました。この中には女性の人格も含まれていたのだから、驚きです。


しかし、こうして振り返ってみると実に様々な出演ドラマをみてきました。そのどれもが違った三上さんで、まったく異なった印象を受けます。そういえば初めて自分のお金を払って観に行った映画が『病院へ行こう2』。清廉な医師の役でした。

 

僕の青春時代は三上博史さんの作品とともにありました。医者、芸術家、あるいは凶悪犯といった姿で‥。あなたが好きだったのは、どの三上さんでしたか?

 

 

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