18日に札幌ドームで行われた、東北楽天対北海道日本ハムの一戦....
7回を91球、被安打3、自己最多となる8個の三振を奪い、来日3年目で「ベスト」といってもいいほど、会心の投球をみせたハムの先発、ルイス・メンドーサ。
ちょうど入れ替わりで退団したブライアン・ウルフは「仏頂面」「スキンヘッド」が印象的であったが、ときおり振りまくマウンド上での笑顔もやたら爽やかで、ご自慢の?「ロン毛」をなびかせているメンドーサは、同性からみてもナイスガイである。
試合終了後、当然のごとくお立ち台に呼ばれたカレ‥‥。快勝とはいかないまでも、相手エース・則本昂大を撃破し、勝利の余韻にひたっていた私は、その「光景」を見、一瞬にして興ざめした。ま・た・し・て・も、愛息を伴ってきたのだ。
もはや、毎年恒例となったWith Child。‥よく私は疑問に思う。あの場にいる野球ファン全員が、本当に、快く感じているのだろうか。
壇上にあげる必要性は、ハッキリいって、まったくない。スタッフに促されている可能性もなきにしもあらずだが、それにしたって当人も「快諾」はしているはずなのだ。
画像はイメージ
‥自らの子供の画像を、フェイスブックなどのSNSに載せているユーザーを昨今見かけるが、アレも分からない。なぜ、そこにアップする必要があるのか。
「自己満」にとどまらずに、周囲に押し付けてくる、あの行為に対して、実は顔をしかめている者も‥少なからず存在していると思う。
一般的に、小さな子供は「かわいい」といった認識があるけれど、皆が皆、どの子供に対してもそう感じているわけではない。‥おそらく、あの光景を見て微笑んでいたのは、現在子供がいる‥持った経験がある‥あるいは、豊かな母性本能を内包した女性だけではなかったか。
先日、ある既婚女性が、職場の上司に『どうして子供を産まないのか』というようなことを聴かれたらしく、セクハラだと憤怒していた。そして、夫婦間にはそれぞれ人知れぬ事情があるのだと‥‥。
一定の年齢を超すと、ヒトはこうした話題にたいへん敏感になってくる。過去に痛い失恋をし、主に男女間における「愛」そのものに関し、ある種“達観”している私でさえも、同世代の男が小さい子供を連れ歩いているところを見ると、稀に妙な焦燥感に駆られる。本当に今のままでいいのだろうか、と。所詮、私も「人の子」である。
したがって、自分の場合は端から「無」であるので、ダメージはほとんどない。子宝に恵まれることを願っている‥けれど、それがなかなか叶わない方々にとって、毎度メンドーサが取るそのアケスケな行動、「ハッピーの押し売り」には、辟易していたにちがいない。決して万人に通ずる「ハッピー」ではないことは、メキシカンなカレも、今後のために理解しておいた方がいいだろう。