センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

【酷使という名のパワハラ?】エースのやきう日誌 《9月7日版》

以前、かぎりなくLOVEに近い仲のよかった娘が、秋田の人だった......

 

 

余暇時間のたび、あーでもないこーでもないと、秋田県にかんするトリビア話を聴かされ、私もいつか同地に足を運ぶことになるのだろうと思っていたら、身内の紹介に行く前の段階で、関係は終息していた。なんだか無駄に秋田の魅力を知ってしまった私‥。いささか惜しい気もしたが、別に用もないのに、今行ったって仕方がない。

 

だが、ここにきての“秋田ブーム”。金足農の【さわやかイレブン】を彷彿とさす9人野球は、世のオッサンたちの心もつかんだ。自分の中で「秋田の野球」といえば、それまでは近鉄にいたトレーバーという外国人。彼が秋田開催試合で当時ロッテの金田正一監督に顔面をトゥーキックをされていた壮絶シーンが脳裏にこびりついていたのだけれど、今夏の若者たちの健闘によって、それを綺麗に記憶の上書きをしてくれた(笑)

 

 

大阪桐蔭春夏連覇で幕を閉じた甲子園。誰かが『メディア上においては金足農業の勝利』そんなような発言をしていたが、たしかにそういった節はある。野球界でも、とりわけ吉田輝星君の話題で持ち切りであり、卒業後の進路と、彼の私生活に及ぶまで注目されるフィーバーっぷり。これと同時に甲子園で放った“球数の多さ”も今、多方面で指摘されている。

 

個人的な見解を言わせてもらえば、ピッチャーが可哀そうとか、将来を失くしてしまうとかは、我々の勝手な「エゴ」に過ぎないのではないか‥。あそこにいる、おそらく多くの投手は“その先”のことなんか、これっぽっちも考えちゃいない。あの時点での彼らの目標、到達点はプロに行くことではなく、あくまで甲子園で優勝するためなのだ。

吉田君以上の球数を放った、現在日本ハムにいる斎藤佑樹だって、まったく後悔もしていないし、最後まで投げさせてくれたことに対して感謝と、常々口にしている。‥もっとも、端からプロ入りに照準を定めたダルビッシュのような“らしからぬ”投手も、最近増えてきてはいるが。

こう書くと『いやいや、見守る大人が歯止めをかけるべきだ』などと論じる、玄人はだしのライターやブロガーたちがいる。‥というか、他に投げられるピッチャーがいないのだから仕方ないだろう。大阪桐蔭ごとくな強豪校でもないかぎり。ここでいちばん提起すべきなのは、やはり大会の「過密日程」ということになる。

 

 

球数について、筆者は長年気になっていたことがあった。概要は大体ここに記されている。

 

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

 

当記録、前々から存じてはいたが、なぜ木田勇209球も投じたのか?ということ。‥ちなみに、近鉄戦ではなく西武戦が正しい。

そりゃ10失点もすればそれなりに球数は要するだろうし、9回完投なら尚更。最大の謎だったのはここに至るまで、彼が交代させられなかった理由。あの当時でも200を超える球数は、ちょっと尋常ではない‥はず。調べてみた。

 

 

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消化試合というほどでもないが、首位西武にマジック10がつき、すでに独走状態。新聞上での当該試合の扱いは、たいへん小さいものだった。そのなかで気になったのが大沢啓二監督の試合後の談話......

 

『甘い精神を鍛え直すために完投させた』 朝日新聞 昭和58年9月22日版より

 

予想はしていたが、やはり懲罰的な意味合いが濃かった模様。大沢親分、らしいといえばらしい。けれども、これを現代でやったら、まして口に出して言ったらさすがにマズいだろう。ある種、職権を利用した「パワハラ」である。‥2年前、敗色濃厚の試合で161球も投じさせられた藤浪晋太郎のケースが注目を集めた。これも木田の209球完投に比べたら、かわいいもの。上には上がいる。

 

 

現役・OB問わず、本を出版する球界関係者は多いが、私から言わせると、この木田氏こそ、自伝を書いてほしい。親分亡き今だからこそ語れる、当事者としての上記エピソードもたいへん気になるし、契約金問題に、入団一年目の狂騒‥あの当時の「酷使」をどう思うのか?とか、とにかくエピソードには事欠かない。

個人的には、日ハム入団前のドラフト。氏は広島からのドライチ指名を蹴っているが、もし広島に入っていたら、当時最強のリリーフと謳われていた江夏豊と、もっと早い段階でチームメイトとなっていたわけで、結果として息の長い投手になれていた可能性がある(親分の酷使もなかった)。その点は後悔していないのか?‥なんてのも、一度窺ってみたかった。

 

いくらでも宣伝はさせてもらうので、木田さん。ぜひ本を書いてください(笑)

  

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