侍ジャパンがWBC優勝を飾って約一週間‥‥各選手のチーム合流までも含め、連日、関連したニュースが送られている。
選手にかぎらず、白井一幸コーチ、水原一平通訳、はてはヌートバー母までｗ、取り上げられる人物は多岐にわたっているが、なかでも目立つのが元ハム戦士の杉谷拳士。この男がモロに「バブル」の恩恵を受けている。
開催期間中は夕方の情報番組で、自身のちょっとした「コーナー」まで持ち、それが好評を博したか、深夜帯に冠番組まで持つことが今後、決まっているという。侍の両巨頭・ダルビッシュ＆大谷翔平と元チームメイトだった事実が大きくモノを言った格好だ。
一部では引退後に「実業家」を目指すかのごとく報道も見られた。が、このままでいくとパンチ佐藤のような立ち位置になりそうだ（笑）。‥テレビ業界が杉谷の稀有なキャラ性を放っておかなかったということか。第二の人生を満喫してほしい。
（C）amazon D監督への愚痴？多く聴かれたが、杉谷にはそうなってほしくない
◇今季の展望
パ・リーグ連覇中のオリックス。ここ数年が「最盛期」であったのはまちがいない。時おり思うのだが、このチーム「強かった頃」のハムに似ているなぁと。中心となる投打の軸がシッカリしていて、強力ブルペン陣で少ないリードを守り勝つ野球‥。さしづめ山本由伸＝ダルビッシュ有、吉田正尚＝小笠原道大（or稲葉篤紀）といったところか。
だが、今季はその打の軸のほうの吉田がチームを離れた。来シーズンには大エースのメジャー挑戦もウワサされており、本当の意味での地力が試される。ハムもほぼ毎年のごとく主力が離れていったが、目に見えてガタガタとはならず、わりと持ちこたえられた。さすがに「投打の軸」だった大谷翔平が抜けてからは、なかなかチームを立て直せずにいるが（笑）
今季気がかりなのは、その山本含めた主力4投手をWBCに送っていたこと。ボールのちがい、調整の部分で開幕からバリバリいけるのか、若干の不安を残す。吉田失き打線は外国人次第だろう。中軸を担うであろう、杉本裕太郎の調子がよさそうなのはファンに救い。
上記のオリックスに、千賀滉大が抜けた福岡ソフトバンク、森友哉が抜けた埼玉西武、オスナが抜けた千葉ロッテ、近藤健介が抜けた北海道日本ハム‥‥コレといって大きなマイナス点がなかったのは、パ・リーグでは東北楽天くらい。しかもこの内、オスナと近藤が同一リーグのソフトバンクに渡っているのだから余りある補強だ。
筆者は以前、ハムの今シーズンの順位を3位と予想した。ここを固定し、消去法でいくなら、1位・ソフトバンク、2位・東北楽天、3位・北海道日本ハム と相成る。
楽天は先発投手の高齢化が言われているが、田中将―岸―則本、実力者である先発三本柱は、まだまだ二桁勝てるチカラは残っているし、侮れない。打線強化に阿部寿樹の補強もピンポイントであった。浅村・島内の中軸も安定感タップリ。
下位は、ハッキリいって読めないが、西武は森の流出が地味に痛い。特に打つ方で代わりを務める捕手たちとのチカラの差はあまりに大きく‥。注目点はオープン戦も絶好調、平良海馬の先発転向がどう出るのか。うまくハマれば、ここも先発陣は強固。ただ、逆に平良失きリリーフ陣に不安を残す。
ロッテはイイ補強をしたと思う。オスナの代わり？メジャー帰りの澤村拓一は、ある程度計算が成り立つ。巨人から移籍のポランコも、せいぜい昨年なみの働きをしてくれたら、ロッテ球団とすれば御の字ではないか。なにせレアード・マーティンの助っ人コンビが昨シーズンほとんど機能しなかったのだから。
日ハムは、懸念の打線。五十幡亮汰のトップ起用がハマれば、かなりおもしろい。いかんせん小粒だったところにオープン戦終盤、アリエル・マルティネスの名が加わって少し厚みが増した、ように感じる（笑）。清宮・万波・今川らの若手「新庄チルドレン」は今季も、山あり谷ありだろう。それぞれ2022年シーズンの上積みを期待したい。
投手は、特にリリーフが弱点と言われていた。オープン戦を観るかぎり、それほど不安を感じさせなかった。新加入の田中正義、宮内春輝らがここに加わって機能すれば、十分戦える。先発は加藤+上沢+伊藤+ポンセ+根本+金村で盤石？ ケガで昨年一年を棒に振ったジョン・ガントのリベンジにも期待だ。
昨季ホーム最終戦で、はやばや開幕投手に任命された、加藤貴之。当然プレッシャーはあっただろうが、ここまで極めて順調に来ているのは『さすが』というか。
先行開幕となる「注目の一戦」で、まずは加藤がチームに弾みをつける。
